東洋大学 健康スポーツ科学部 総合型選抜・学校推薦型選抜の傾向と対策|eスポーツもアスリート型の対象です

こんにちは、ふたがみです。

東洋大学の健康スポーツ科学部にはアスリート型というAO型推薦があります。名前から「全国大会に出た人向け」と思われがちですが、要項を読むと対象がかなり広いです。

要項に例として挙げられている競技を並べます。

スポーツクライミング、スケートボード、パルクール、BMX、ボルダリング、トレイルランニング、マウンテンバイク、サーフィン、ウインドサーフィン、ボディボード、スノーボード、スラックライン、ダーツ、ビリヤード、トランポリン、ボディビル、フィジーク、エアロビックダンス、ヒップホップダンス、ブレイキン、eスポーツ。

eスポーツもブレイキンもダーツも入っています。要項には「従来の競技スポーツに加え、国際大会および国内競技会が開催されている多様なスポーツによる受験も可能です」と書かれています。

野球やサッカーの実績がないから無理だ、と決めつける必要はありません。この記事では、その中身を2027年度の入学試験要項から書き出します。

結論

健康スポーツ科学部の年内入試は3つです。

方式 学科 募集 出願資格
AO型推薦【アスリート型】 健康スポーツ科学科 5名 スポーツ分野で顕著な活躍をしたと自認する者
自己推薦 健康スポーツ科学科 19名 第一志望のみ(評定・英語資格ともに不要)
自己推薦 栄養科学科 文系型12名/理系型12名 第一志望のみ(評定・英語資格ともに不要)

学校推薦は実施していません。評定を問われる方式が1つもない学部です。

そして栄養科学科は文系型と理系型が選べます。理科に自信がなくても出願できます。

基本情報

項目 内容
学部・学科 健康スポーツ科学部 健康スポーツ科学科/栄養科学科1
キャンパス 赤羽台キャンパス(東京都北区)1
年内入試の方式 3つ(AO型推薦アスリート型/自己推薦/基礎学力テスト型)。学校推薦は実施なし12
募集人員 AO型推薦 5名/自己推薦 健康スポーツ科19名・栄養科(文系型12名・理系型12名)1
出願要件 評定も英語資格も不要。アスリート型のみスポーツ分野での活躍が条件1
専願・併願 AO型推薦・自己推薦は専願/基礎学力テスト型は併願可12
日程(試験日) AO型推薦・自己推薦(栄養科)10月18日/自己推薦(健康スポーツ科)11月22日/基礎学力テスト型 11月29日12
倍率(2026年度) AO型推薦3.6倍/自己推薦2.1〜4.5倍/基礎学力テスト型3.0〜5.9倍3

評定の要件がどの方式にもありません。東洋大学では珍しい学部です。

方式ごとの倍率

2026年度の実績です。

学科 方式 志願 合格 倍率
健康スポーツ科 自己推薦 147 33 4.5倍
健康スポーツ科 AO型推薦【アスリート型】 36 10 3.6倍
栄養科 自己推薦【文系型】 13 5 2.6倍
栄養科 自己推薦【理系型】 17 8 2.1倍
健康スポーツ科 基礎学力テスト型 508 87 5.8倍
栄養科 基礎学力テスト型 106 26 4.1倍

健康スポーツ科学科の自己推薦が4.5倍で、この学部でいちばん厳しい枠です。募集19名に対して志願147名。評定が要らないぶん人が集まります。

一方でアスリート型は3.6倍。自己推薦より通りやすい結果になっています。

そして栄養科学科の自己推薦は2.1倍から2.6倍。この学部でいちばん現実的な入口です。

AO型推薦【アスリート型】|募集5名

出願資格|「顕著な活躍をしたと自認する者」

要項の書き方はこうです。義務教育修了後(または過去2年間)にスポーツの分野で顕著な活躍をしたと自認する者。

「自認する者」です。全国大会出場や入賞といった数値基準は書かれていません。そのかわり、後述する客観資料で実際の活動を示すことになります。

そして対象競技が広く取られています。要項にはアーバンスポーツ系(スポーツクライミング、スケートボード、パルクール、BMX)、アドベンチャースポーツ系(ボルダリング、トレイルランニング、マウンテンバイク、サーフィン、ウインドサーフィン、ボディボード、スノーボード)、その他(スラックライン、ダーツ、ビリヤード、トランポリン、ボディビル、フィジーク、エアロビックダンス、ヒップホップダンス、ブレイキン、eスポーツ)が例示されています。

条件は「国際大会および国内競技会が開催されている」ことです。部活動の枠に収まらない競技でも、大会が存在すれば対象になります。

入学後に求められること

ここは出願前に必ず読んでください。要項に明記されています。

  • 入学後の競技活動を継続することを強く求められます
  • 毎年、報告会で活動状況を報告します
  • 所属先を「東洋大学(併記可)」にすることも求められます

そして注意書きもあります。体育会入部および大学内でのスポーツ活動環境を保証するものではありません。各部への入部の可否は、事前に各部へ確認するよう書かれています。

「合格すれば部に入れる」入試ではありません。競技を続ける意思が前提の入試です。

出す書類

書類 内容
志願票・調査書
課題レポート 1,200字以内(A4用紙1枚・ワープロ打ち)。1部
志願理由書 本学所定用紙。自筆(黒ボールペン)
競技成績記入用紙 本学所定用紙。大会・試合年月日の古い順に記入
客観資料 大会プログラム(大会規模・出場資格・参加人数等)のコピー、賞状、新聞・雑誌のコピーなど

課題レポートのテーマは決まっています。「自分が実施しているスポーツが社会の課題や人々の健康に寄与できる可能性」です。

自分の競技の話で終わってはいけません。社会の課題や人の健康にどうつながるか、という展開が求められています。図表やデータがある場合はA4用紙1枚の添付が認められ、引用元を明示すれば字数に含まれません。

客観資料は義務教育修了後(または過去2年間)に取得したものに限られます。中学時代の実績は使えません。そして提出した書類は返却されません。

配点

科目 配点
書類選考 50
小論文 100
面接 100
合計 250

競技実績は書類選考50点の中で見られます。配点の2割です。小論文100点と面接100点で8割が決まります。

実績があるだけでは通りません。「そのスポーツを通じて何を考えてきたか」を書き、話せるかどうかです。

自己推薦|健康スポーツ科学科・募集19名

項目 内容
募集人員 19名(学部で最大の枠)
試験日 11月22日
出願資格 第一志望であることのみ(評定・英語資格ともに不要)
配点 書類50/小論文100/面接100(計250)

アスリート型と配点が同じです。違いは出願資格だけで、こちらは競技実績が要りません。

そのぶん志願者が集まります。2026年度は147名が出願して33名が合格、4.5倍でした。

試験日が11月22日で、アスリート型(10月18日)とは別です。

自己推薦|栄養科学科・文系型と理系型

型 募集 試験日 配点
文系型 12名 10月18日 書類30/小論文100/面接100
理系型 12名 10月18日 書類30/小論文100/面接100(口頭試問あり)

出願資格はどちらも第一志望であることのみ。評定も英語資格も要りません。

違いは理系型に口頭試問が入ることです。化学や生物の基礎を口頭で問われる形になります。

2026年度の倍率は文系型2.6倍、理系型2.1倍。理系型のほうが通りやすい結果でした。志願者は文系13名・理系17名とほぼ同数ですが、合格者が理系のほうが多くなっています。

栄養科学科は管理栄養士の受験資格につながる学科です。入学後は理科系の科目を扱うことになるので、理科に手応えがあるなら理系型を選ぶ価値があります。

基礎学力テスト型入試

一般入試と併願できる唯一の方式で、2学科とも実施しています。

学科別・配点パターン別の実績

2026年度の実績です。満点は均等配点が250点、それ以外が350点です(いずれも調査書30点と事前課題小論文20点を含みます)。

学科 配点パターン 志願 合格 倍率 合格最低得点
健康スポーツ科 均等 319 54 5.9倍 177.2
健康スポーツ科 最高得点重視 189 33 5.7倍 271.0
栄養科 均等 72 15 4.8倍 166.4
栄養科 最高得点重視 28 9 3.1倍 243.4
栄養科 英語重視 6 2 3.0倍 297.0

栄養科学科の最高得点重視が3.1倍でいちばん空いています。志願者28名しかいません。

そして栄養科学科の均等配点は合格最低得点が166.4点(250点満点で66.6%)。東洋大学の中でもかなり低い水準です。

健康スポーツ科学科は5.7倍から5.9倍と、この学部で最も厳しくなります。人気学科です。

栄養科学科の英語重視は志願6名・合格2名という小さな枠です。倍率は3.0倍ですが、合格最低得点は297.0点(350点満点で84.9%)と高く、少数の高得点者で決まっています。

事前課題小論文に注意

小論文は当日書きません。インターネット出願の登録時に入力します。小論文課題の入力が終わらないと、出願登録そのものが完了しません。

出願期間は10月29日から11月4日までの7日間です。

専願と基礎学力テスト型は併願できません

10月18日のAO型推薦・自己推薦(栄養科)に出願した人は、基礎学力テスト型を受けられません。ただし10月18日で不合格だった場合のみ、出願・受験ができます。

11月22日の自己推薦(健康スポーツ科)に出願した場合は、受けられません。逆に基礎学力テスト型を受けた場合、これらの専願方式には出願できません。

健康スポーツ科学部で取れる道はこうなります。

道 組み立て 使える学科・方式
A 10月18日 → 不合格なら11月29日の基礎学力テスト型 アスリート型/栄養科の自己推薦
B 11月22日の自己推薦だけ 健康スポーツ科学科
C 11月29日の基礎学力テスト型だけ 2学科とも

健康スポーツ科学科の自己推薦(11月22日)を選ぶと、基礎学力テスト型の道は閉じます。この学科でAの道を使えるのは、アスリート型に出願する場合だけです。

アスリート型(3.6倍)で落ちても、基礎学力テスト型(5.9倍)に回れます。競技実績があるなら、この組み立てがいちばん受験機会が多くなります。

ただし基礎学力テスト型の出願は10月29日から11月4日で、アスリート型の合格発表(11月2日)とほぼ重なります。猶予は2日です。事前課題の小論文は先に書いておいてください。

日程

方式 出願期間 試験日 合格発表 入学手続締切
AO型推薦・自己推薦(栄養科) 9月7日〜9月10日 10月18日(日) 11月2日(月) 11月13日(金)
自己推薦(健康スポーツ科) 11月2日〜11月5日 11月22日(日) 12月1日(火) 12月11日(金)
基礎学力テスト型 10月29日〜11月4日 11月29日(日) 12月14日(月) 第1次 12月18日/第2次 2月26日

出願期間は4日から7日しかありません。インターネット登録に加えて、検定料の支払いと出願書類の郵送(消印有効)が期間内に必要です。

アスリート型は客観資料の準備に時間がかかります。大会プログラムや賞状のコピー、新聞記事の切り抜き。夏休みのうちに集めておいてください。

入学金をいつ払うことになるか

保護者の方が気にされるのはここだと思います。方式で大きく変わります。

AO型推薦と栄養科の自己推薦は11月13日、健康スポーツ科の自己推薦は12月11日が入学手続の締切です。どちらも専願なので、一般入試の結果を待つことはできません。年内に納入することになります。

基礎学力テスト型だけは、入学手続が第1次12月18日・第2次2月26日の2段階です。第2次の2月26日まで待てます。一般入試の結果を見てから納入を決められます。

「年内に決めきるか、2月まで判断を残すか」。この違いは家庭の資金計画にそのまま効きます。

対策の順序

第1段階:アスリート型に出せるかを確認する(高3の春)

対象競技は想像より広いです。アーバンスポーツ、アドベンチャースポーツ、eスポーツ、ブレイキン、ダーツ。国際大会や国内競技会が開催されている競技なら対象になります。

同時に、入学後に競技を続けること・毎年報告すること・所属先を東洋大学とすることが求められる点も確認してください。ここに納得できるかどうかが分かれ目です。

到達基準: 自分の競技が対象になるか、入学後の条件に納得できるかが、はっきりしていること。

第2段階:客観資料を集める(高3の夏休み)

大会プログラム、賞状、新聞や雑誌のコピー。義務教育修了後(または過去2年間)のものに限られます。中学時代の実績は使えません。

そして提出したら返却されません。原本を出す場合は慎重に。

到達基準: 競技成績記入用紙に書ける実績が、古い順に並んでいること。

第3段階:課題レポート1,200字を書く(アスリート型・高3の夏休み)

テーマは「自分が実施しているスポーツが社会の課題や人々の健康に寄与できる可能性」です。

自分の競技経験の話だけでは足りません。そのスポーツが社会に何をもたらすか、という視点が要ります。健康寿命、地域のコミュニティ、子どもの体力、障害者スポーツ。データを1つ引いてくると説得力が変わります。

到達基準: 9月7日の出願開始までに1,200字を書き上げていること。

第4段階:小論文と面接に時間を移す(高3の秋)

配点の8割は小論文100点と面接100点です。競技実績は書類50点の中でしか見られません。

健康スポーツ科学部の小論文は、スポーツと健康・社会の関わりを問う形が中心になります。新聞のスポーツ面ではなく、社会面や健康面を読んでください。

到達基準: 800字程度の小論文を60分で書き切れること。

第5段階:栄養科の理系型は口頭試問に備える(高3の秋)

理系型の面接には口頭試問が入ります。化学や生物の基礎を口で説明できる状態にしてください。

到達基準: 高校の化学基礎・生物基礎から1単元を選び、3分で説明できること。

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この記事は2027年度入学試験要項にもとづいています。最終更新: 2026年9月

出典

  1. 募集人員・出願資格・対象競技の例示・入学後の条件・出願書類・課題レポートの指定・配点・日程。東洋大学「2027年度 総合型選抜・学校推薦型選抜(専願のみ)入学試験要項」https://www.toyo.ac.jp/nyushi/content/dam/toyowebstyle/admission/admission-data/requirements-special/public-recruitment_entry-exam_2027.pdf ↩
  2. 基礎学力テスト型の出願資格・併願制限・配点パターン・日程。東洋大学「2027年度 総合型選抜 基礎学力テスト型入試(公募制・併願可)入学試験要項」https://www.toyo.ac.jp/nyushi/content/dam/toyowebstyle/admission/admission-data/achievement-test/achievement-test_entry-exam_2027.pdf ↩
  3. 2026年度の志願者数・合格者数・合格最低得点。東洋大学「2026年度 入学試験 入試結果」https://www.toyo.ac.jp/nyushi/content/dam/toyowebstyle/admission/past-exam/toyo2026-nyushikekka.pdf ↩

二神大輝|埼玉県内の学習塾で取締役・塾長。大学受験と総合型選抜の指導歴10年超。

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