神田外語大学外国語学部 総合型選抜・学校推薦型選抜の傾向と対策|英語資格が出願条件になる学科と、加点にしかならない学科

こんにちは、ふたがみです。

「外国語系の大学は、英検2級がないと年内入試には出せない」。そう聞いて、神田外語大学を志望校の一覧から外しかけている人に毎年会います。

神田外語大学の外国語学部については、そこが学科によって違います。

総合型選抜の10月選考で見ると、英米語学科・アジア言語学科・イベロアメリカ言語学科には評定の条件も英語資格の条件もありません1。同じ10月選考でも、国際コミュニケーション学科だけは英語資格の証明書を出さないと出願できません1。さらに同じ任意提出でも、英米語学科・インドネシア語専攻・ベトナム語専攻・タイ語専攻・スペイン語専攻は「提出は任意です。内容に応じて加点対象とします」、中国語専攻・韓国語専攻・ブラジル・ポルトガル語専攻は「提出は任意です。書類審査の参考とします」と、学科ではなく専攻の単位で書き分けられています1。

最初の問いは「英語資格を持っているか」ではありません。「どの学科の、どの方式なら、いまの自分の条件で出せるか」です。

結論

上から順に当てはめてください。

英検準1級(またはIELTS5.5、TEAP309、GTEC1,180、ケンブリッジB2、TOEFL iBTバンドスコア4.0)があるなら、英語資格選抜があります5。評定の条件がなく、既卒でも出せます。

英検2級相当があって、全体の評定が3.8以上あるなら、公募学校推薦が最短です3。11月選考は2026年度、外国語学部の志願者104名に対して合格者104名でした6。ただし学校長の推薦が要ります。

英語資格がないなら、総合型選抜の10月選考です1。英米語学科・アジア言語学科・イベロアメリカ言語学科は評定も資格も問われません。かわりにプレゼンテーションがあります。

英語と国語の評定が両方3.0以上あるなら、11月選考の英米語学科・国際コミュニケーション学科も使えます2。こちらは小論文と面接です。

全方式が専願です。ただし縛られるタイミングが2通りあります。10月選考は「本選抜で合格した場合には、必ず入学すること」1、公募学校推薦は「合格した場合は、必ず本学に入学すること」34で、どちらも合格した時点で決まります(10月選考も公募も「本学を第一志望とし」が出願条件です134)。総合型11月選考と英語資格選抜は「入学手続(初年度学費等の納入)後は、必ず本学に入学すること」25で、納入するまでは下りられます。

そして順番に制約があります。11月に実施する入試区分どうしは併願できません。文言は「同一入試区分内および本学が11月に実施する他の入試区分との併願不可」です235。総合型11月選考・公募学校推薦11月選考・英語資格選抜は、この3つから1つだけです。12月選考の要項にも同じ構えで「同一入試区分内および本学が12月に実施する他の入試区分との併願不可」とあります4。10月選考の要項にある制限は「本選抜内での学内併願はできません」だけで1、10月選考は別枠です。

基本情報

募集人員・出願資格・選考内容・日程は、すべて2027年度の各選抜要項の数字です。倍率だけは実績なので2026年度入試(2025年秋実施)を使います。倍率はすべて「志願者数 ÷ 合格者数」で計算し、小数第2位を四捨五入しました。大学公表の倍率欄は受験者数で割った値なので、わずかにずれる行があります。

項目 内容
学部 外国語学部(英米語/アジア言語/イベロアメリカ言語/国際コミュニケーションの4学科)7
キャンパス 幕張キャンパス(千葉市美浜区若葉1-4-1)1
年内入試の方式 5つ(総合型選抜10月・11月/公募学校推薦11月・12月/英語資格選抜)12345
募集人員(外国語学部) 総合型10月118名/総合型11月88名/公募11月116名/公募12月19名と若干名/英語資格選抜若干名12345
専願・併願 全方式が専願。10月選考は本選抜内での学内併願不可、11月実施の区分どうしも併願不可1235
配点 大学非公表(年内入試の各要項に配点表はありません)12345
入学検定料 35,000円。総合型11月・公募11月・公募12月・英語資格選抜はWeb出願で別途支払手数料1,200円2345。総合型10月は金融機関窓口での振込で、手数料の記載はありません(振込受付は2026年8月20日〜9月10日)1
試験会場 神田外語大学で対面実施12345
初年度学費 1,525,000円(入学金200,000・授業料980,000・教育充実費330,000・諸会費15,000=学友会費5,000+いしずゑ会費10,000)1
倍率(2026年度) 総合型10月2.0倍/総合型11月2.3倍/公募11月1.0倍/公募12月1.1倍/英語資格選抜1.0倍6

方式が5つあることが、この大学のいちばんの特徴です。評定で出す道、英語資格で出す道、プレゼンテーションで出す道が別々にあり、どれか1つに当てはまればよい設計になっています。

出願先は学科ではなく専攻です

学科・専攻 何を学ぶ場所か
英米語 英語の運用能力と、英語を使って課題を見つけ解決する力を育てます。通訳・翻訳課程があり、この課程では留学が必修で3年次前期までに終えます
中国語 実用中国語を学び、中国と日本の橋渡しができる人を育てます
韓国語 日韓の相互理解を進めるリーダー役を育てます
インドネシア語 東南アジアの成長を牽引するインドネシアで通用する語学力を養います
ベトナム語 ベトナム語を通じて多文化社会への理解を深めます
タイ語 成長が見込まれるタイで、ビジネスができる水準の語学力を養います
スペイン語 スペイン語圏の多様な文化と民族性を理解し、視点を増やします
ブラジル・ポルトガル語 ポルトガル語で、世界だけでなく日本国内でも活躍の場を広げます
国際コミュニケーション 国際社会を読み解くグローバル・リテラシーを養い、英語圏に限らない地球単位のコミュニケーションを想定します
国際ビジネスキャリア 日本語と英語の両方でビジネスを探究します

いずれも大学の学科・専攻ページによります7。英米語学科と国際コミュニケーション学科は、どちらも英語が中心ですが向きが違います。英米語学科は英語の必修時間が多く、言語とコミュニケーションの本質、英語教育、英語圏の歴史や政治や文化に重心があります7。英語そのものを深く掘るか、英語を道具にして国際社会を読むか。ここが分かれ目です。

総合型選抜 10月選考|評定も英語資格も問われません

外国語学部の募集人員は118名で、年内入試でいちばん大きい枠です1。

学科・専攻 募集人員(2027年度) 志願者(2026年度) 合格者(2026年度) 倍率
英米語 39 217 95 2.3倍
中国語 11 52 31 1.7倍
韓国語 11 81 22 3.7倍
インドネシア語 5 7 6 1.2倍
ベトナム語 5 10 8 1.3倍
タイ語 5 22 12 1.8倍
スペイン語 15 51 36 1.4倍
ブラジル・ポルトガル語 7 17 11 1.5倍
国際コミュニケーション 16 112 60 1.9倍
国際ビジネスキャリア 4 21 15 1.4倍
外国語学部 計 118 590 296 2.0倍

募集人員は2027年度、志願者と合格者は2026年度の実績です16。韓国語専攻の3.7倍だけが突出しています。募集11名に81名が志願し、合格は22名でした。同じアジア言語学科でも、ベトナム語専攻は1.3倍、インドネシア語専攻は1.2倍です。学科でまとめて見ると判断を誤ります。

出願資格は学科で分かれます。英米語学科・アジア言語学科・イベロアメリカ言語学科は、評定の条件も英語資格の条件もありません。高校卒業見込み等の資格があり、本学を第一志望とし、入学前教育をオンデマンドで受講して期日までに完了することが条件です1。国際コミュニケーション学科だけ英語資格が必須で、英検2級以上、ケンブリッジB1以上、GTEC(4技能)1,050点以上、IELTS4.0以上、TEAP(4技能)240点以上、TOEFL iBTバンドスコア3.0以上(旧形式50点以上)のいずれかを証明します1。

学科 選考内容
英米語 書類審査/英語テスト約45分(英文法15分+リスニング約30分)/英語プレゼンテーション約15分(発表4分以内+英語での質疑約8分)/日本語面接約5分
アジア言語 書類審査/英語テスト約45分/日本語プレゼンテーション約25分(発表10分以内+質疑・面接約15分)
イベロアメリカ言語 書類審査/英語テスト約45分/日本語プレゼンテーション約25分(発表は7分以上10分以内+質疑・面接約15分)
国際コミュニケーション 書類審査/英語動画審査(事前提出・2分30秒以上3分30秒以内)/日本語での質疑応答・面接約12分

2027年度の要項によります1。英語資格が要らない3学科には英語テストがあり、英語資格が要る国際コミュニケーション学科には英語テストがありません。資格で英語力を確認する学科と、当日の45分で確認する学科に分かれています。英検2級がないから無理だ、という判断は逆向きです。資格がない人こそ英語テストのある学科を見てください。イベロアメリカ言語学科の発表だけは下限が7分で、短すぎると条件を外れます1。

テーマは大学が事前に公開しています

学科・専攻 テーマ
英米語 「Diversity and Inclusion: Ideals and Challenges in Japan」/「My Opinion about the Declining Birthrate and Aging Population」
中国語 経済・文化・政治・外交・社会問題・歴史・言語・異文化摩擦・国際社会におけるプレゼンスなど9項目から1つ
韓国語 韓国に関する事柄を1つ選び、日本と比較しながら論じる
インドネシア語・ベトナム語・タイ語 AI技術と異文化コミュニケーション/食文化・音楽・芸術・伝統工芸から1つ選び日本でのイベントを企画提案
スペイン語 本学で何を学び、スペインやラテンアメリカ諸国と将来どう関わっていきたいか
ブラジル・ポルトガル語 ブラジルでのビジネス企画/ポルトガル語圏の国際関係史/ブラジル大統領選の選挙公約
国際コミュニケーション 留学生に向けて自分の高校を英語で紹介する動画

2027年度のテーマです9。英米語学科は2つとも用意してください。要項とテーマ資料は「試験当日はどちらか1つのテーマのプレゼンテーションをおこないますが、どちらをおこなうかは、当日に試験室で指示します。従って、テーマを自分で選択することはできません」と書いています9。出願時に提出する概要も2テーマ分で、1つだけ選ぶことはできません1。英米語学科の2つは、どちらも日本社会の問題です。多様性と包摂、少子高齢化。英語で海外について語る準備をしていると、当日ずれます。日本の状況を英語で説明できるかが問われています。韓国語専攻も「日本と比較しながら」と指定されていて、向きは同じです。

提出物の形式も決まっています。英米語学科のプレゼンテーション概要はWordの所定用紙で、1テーマにつき2ページ以内、英語100語から150語(文末に語数を記載)、参考文献は1テーマにつき3点以上挙げます。テーマが2つあるので、概要も参考文献もそれぞれ2セット必要です。アジア言語学科とイベロアメリカ言語学科は自筆で1,200字以内、参考文献リストを付けます1。志望理由書は英米語学科が日本語1,200字以内で用紙3枚、アジア言語学科とイベロアメリカ言語学科が800字以内の自筆、国際コミュニケーション学科が800字以内のWord入力用です1。国際コミュニケーション学科の英語動画は、mp4またはmov、5GB以内、横向き推奨で、自分の顔が映った状態で英語を話す映像を1分30秒以上含めることが条件です1。スライドと音声だけでは足りません。

出願とは別に、9月17日からの提出期間があります

手続き 期間
出願 2026年9月3日(木)〜9月10日(木)消印有効
プレゼンテーション資料・英語動画の提出 2026年9月17日(木)〜9月24日(木)
受験票発送 2026年9月24日(木)
試験日 2026年10月3日(土)・4日(日)(予備日10月10日・11日)※国際コミュニケーション学科はいずれか1日
合否結果通知の発送 2026年11月2日(月)速達郵便
入学手続 2026年11月4日(水)〜11月11日(水)

2027年度の要項によります1。出願を締め切ってから1週間後に、資料の提出期間が別で来ます。出願書類を送った時点では終わっていません。プレゼンテーションの中身は9月24日が実質の締切です。

総合型選抜 11月選考|小論文と英語テストです

学科・専攻 募集人員(2027年度) 志願者(2026年度) 合格者(2026年度) 倍率
英米語 33 153 83 1.8倍
中国語 7 23 13 1.8倍
韓国語 7 39 8 4.9倍
インドネシア語 3 2 2 1.0倍
ベトナム語 3 2 2 1.0倍
タイ語 3 10 6 1.7倍
スペイン語 11 36 16 2.3倍
ブラジル・ポルトガル語 6 5 3 1.7倍
国際コミュニケーション 12 62 14 4.4倍
国際ビジネスキャリア 3 8 3 2.7倍
外国語学部 計 88 340 150 2.3倍

募集人員は2027年度、志願者と合格者は2026年度の実績です26。10月選考の2.0倍より厳しくなります。国際コミュニケーション専攻は10月選考の1.9倍に対して11月選考が4.4倍で、同じ専攻なら10月のほうが通りやすいという結果でした。しかも動いています。この専攻の11月選考は2024年度1.2倍、2025年度4.1倍、2026年度4.4倍6。去年は通りやすかった、では組み立てられません。

出願資格は、英米語学科と国際コミュニケーション学科が「高等学校入学後、第1学年から出願時までの英語と国語の学習成績の状況が両方とも3.0以上」です2。全体の評定ではなく、2教科だけを見ます。アジア言語学科とイベロアメリカ言語学科には評定の条件がありません2。

この方式には、出願より前に来る締切があります。外国において学校教育における12年の課程を修了した(見込みの)人、および高等学校卒業後5年以上経過して調査書が発行できない人は、2026年10月23日(金)までに出願資格審査を受ける必要があります2。出願期間は11月1日からですが、該当する人の実質的な第1関門は10月23日です。

学科 選考内容
英米語 書類審査/英語テスト約45分/日本語と英語による口頭試問約15分
アジア言語 書類審査/小論文60分(日本語800〜1,000字)/英語テスト約45分/日本語面接約10分
イベロアメリカ言語 書類審査/小論文60分/英語テスト約45分/日本語と英語による面接約15分
国際コミュニケーション 書類審査/小論文60分/英語テスト約45分/日本語と英語による面接約15分

2027年度の要項によります2。アジア言語学科以外は、面接や口頭試問に英語が入ります。日本語で答える練習だけでは足りません。志望理由書の内容を英語で説明できるようにしておくと、そのまま準備になります。

公募学校推薦|評定3.8と英語資格の両方が要ります

条件で絞る入試です。外国語学部は全体の学習成績の状況が3.8以上で、英語資格の基準を満たし、学校長の推薦を受けた人が出願します。対象は2026年4月から2027年3月31日までに高等学校を卒業または卒業見込みの人です3。

学科・専攻 募集人員(2027年度・11月選考) 志願者(2026年度) 合格者(2026年度) 倍率
英米語 54 45 45 1.0倍
中国語 8 3 3 1.0倍
韓国語 8 21 21 1.0倍
インドネシア語 3 0 0 志願者なし
ベトナム語 3 0 0 志願者なし
タイ語 3 1 1 1.0倍
スペイン語 11 4 4 1.0倍
ブラジル・ポルトガル語 6 2 2 1.0倍
国際コミュニケーション 16 22 22 1.0倍
国際ビジネスキャリア 4 6 6 1.0倍
外国語学部 計 116 104 104 1.0倍

募集人員は2027年度、志願者と合格者は2026年度の実績です36。2026年度は志願した104名が全員合格しました。英米語学科は募集54名に対して志願45名です。評定3.8と英語資格と学校長の推薦をそろえられるなら、外国語学部でいちばん確度が高い入口になります。選考は書類審査・小論文60分(日本語800〜1,000字)・日本語面接約10分です3。

12月選考もありますが、英語資格の条件が変わります。11月選考は英検・ケンブリッジ・GTEC・IELTS・TEAP・TOEFLが使えるのに対し、12月選考は「実用英語技能検定2級合格以上かつCSEスコア2,050点以上」だけです4。他の資格では出せません。出願は2026年12月1日(火)〜12月6日(日)の消印有効、試験日は12月12日(土)です4。募集人員は英米語9名、中国語2名、韓国語2名、スペイン語2名、国際コミュニケーション4名、ほかは若干名。2026年度は志願15名・合格14名の1.1倍でした46。選考はエッセイ(日本語500〜800字。英米語学科40分、他学科30分。テーマは試験開始時に提示)と日本語面接約10分です4。11月の小論文とは別物なので、12月に回るなら書き方を切り替えてください。

英語資格選抜|準1級を持っている人の最短ルート

評定の条件がありません。既卒でも出せます。対象は英米語学科と国際コミュニケーション専攻で、募集はいずれも若干名です5。

資格 必要な水準
実用英語技能検定 準1級合格以上
ケンブリッジ英語検定 B2レベル以上
GTEC(4技能) 1,180点以上
IELTS(Academic Module) Overall Band Score 5.5以上
TEAP(4技能) 合計309点以上
TOEFL iBT バンドスコア4.0以上(旧形式は72点以上)

2027年度の要項によります5。準1級は簡単ではありませんが、評定が足りない人には別の扉になります。総合型11月選考で英米語学科に出すには英語と国語の評定が両方3.0以上必要ですが、英語資格選抜にはその条件がありません。資格で評定を置き換えられる唯一の方式です。選考は、英米語学科が書類審査・英語テスト約45分・日本語と英語による口頭試問約15分、国際コミュニケーション学科が書類審査・小論文60分・日本語面接約10分5。2026年度は英米語5名が志願して5名合格、国際コミュニケーション1名が志願して1名合格で1.0倍でした6。

英語資格の役割は、方式によって3段階に変わります

方式・学科・専攻 英語資格の扱い
総合型10月 国際コミュニケーション学科 出願条件(提出必須)
総合型10月 英米語学科/インドネシア語・ベトナム語・タイ語・スペイン語の各専攻 任意提出。「内容に応じて加点対象とします」
総合型10月 中国語・韓国語・ブラジル・ポルトガル語の各専攻 任意提出。「書類審査の参考とします」
総合型11月 英米語学科/インドネシア語・ベトナム語・タイ語・スペイン語の各専攻/国際コミュニケーション学科 任意提出。「取得内容に応じて加点します」
総合型11月 中国語・韓国語・ブラジル・ポルトガル語の各専攻 任意提出。「書類審査の参考とします」
公募学校推薦11月 出願条件(英検2級以上ほか)
公募学校推薦12月 出願条件(英検2級以上かつCSE2,050以上のみ)
英語資格選抜 出願条件(英検準1級以上ほか)

2027年度の各要項の文言によります12345。「加点」と「書類審査の参考」の線は学科ではなく専攻で引かれています。アジア言語学科のインドネシア語・ベトナム語・タイ語専攻とイベロアメリカ言語学科のスペイン語専攻は加点、中国語・韓国語・ブラジル・ポルトガル語専攻は書類審査の参考です12。10月選考と11月選考でこの区分は同じで、違うのは国際コミュニケーション学科だけです(10月は提出必須、11月は任意提出で加点)12。そしてアジア言語学科とイベロアメリカ言語学科については、要項は「語学検定試験は英語に限定しません」と書いています1。中国語検定やハングル能力検定、DELEなどの専攻言語の資格も、同じ枠で出せます。自分の資格が「加点」になる方式に出すのか、「出願条件」として使い切る方式に出すのかで、準備の重心が変わります。加点の方式では資格があっても当日の試験が本体ですし、出願条件の方式では資格は入場券で、そこから先は小論文と面接で決まります。

証明書の条件で落ちないために

英検とケンブリッジ英語検定には取得日の有効期限がありません。高1で取った2級もそのまま使えます。それ以外の資格は、出願締切日から遡って原則2年以内です135。そして資格ごとに、使える証明書の種類が指定されています1。

  • 英検は合格証明書・合格証書・CSEスコア証明書・個人成績表・デジタル証明書が使えます。Certification Cardは不可です
  • GTECはOFFICIAL SCORE CERTIFICATEのみで、SCORE REPORTは使えません
  • TEAPは400点満点のパターンのみで、複数の受験日のスコアを合算できません
  • TOEFL iBTは同一受験日の合計のみで、MyBestスコアは使えません
  • ケンブリッジ英語検定はConfirmation of EntryとCertificateの両方が要ります

証明書はオフィシャルスコアであればコピーで構いません(カラー・白黒は問いません)35。TEAPを複数回受けて良い回を組み合わせている人、TOEFLのMyBestを出そうとしている人は、その時点で条件を外します。

海外経験は、どこで効くのか

留学経験やホームステイそのものを加点する項目は、どの要項にもありません。加点対象として名前が挙がっているのは英語資格だけです12。入る場所は3か所です。

1つ目は志望理由書とプレゼンテーションです。10月選考のテーマは、英米語学科が日本の多様性と少子高齢化、韓国語専攻が韓国と日本の比較、インドネシア語・ベトナム語・タイ語専攻が日本でのイベント企画9。どれも日本の側から考えるテーマです。海外にいた経験は「行きました」という報告ではなく、現地で見た仕組みと日本の仕組みを並べる材料として置くと機能します。

2つ目は英語資格です。海外にいた期間そのものではなく、その結果として取ったスコアが加点や出願条件として数えられます12。経験を証明書の形に変えておくことが、この大学では直接効きます。

3つ目は評定の計算です。公募学校推薦の評定3.8は「留学中の成績は除く」と書かれています3。留学した学期の成績で全体が下がっている人は、その分を除いて計算されます。ここを知らずに3.8に届かないと判断してしまう人がいます。

そして海外経験がある人には、追加の試験が課される場合があります。英米語学科を受験する人のうち、外国において学校教育における12年の課程のうち通算3年以上の教育を受けた者には、通常の選考に加えて日本語試験があります。これは年内入試の5方式すべてに書かれています12345。総合型10月選考は動画を約5分見てから30分の記述式(試験日10月3日)、総合型11月選考・公募学校推薦11月選考・英語資格選抜は90分の記述式読解問題(試験日11月19日)、公募学校推薦12月選考は記述式読解問題(試験日12月12日)です12345。該当する人は当日の拘束時間が長くなります。

なお、公募学校推薦には外国にルーツを持つ生徒を対象とした選考があります。ただし別枠ではなく、募集人員は公募学校推薦(11月選考)に含まれ、Web出願登録も公募学校推薦11月選考を選んで行います10。対象はアジア言語学科・イベロアメリカ言語学科・国際コミュニケーション学科で、英米語学科は含まれません10。条件は、2027年3月高校卒業見込(留学による2026年4月以降の卒業者を含む)、高校での出席状況が良好、日本語能力試験N2以上またはそれと同等の日本語能力、外国籍または日本国籍取得後6年未満(2027年3月31日時点)、日本入国後の在留期間が通算9年未満(同時点)、英語資格基準(英検2級以上ほか)を満たすこと。通常の公募学校推薦と違って、全体の学習成績の状況3.8以上という条件はありません10。選考は書類審査・エッセイ30分(日本語500〜800字)・日本語面接約10分で、学校長の推薦書は必要です10。

専願であることと、入学金をいつ払うか

保護者の方に関係するのはここです。

方式 合否 入学手続の締切
総合型10月選考 2026年11月2日 通知発送 2026年11月11日
総合型11月選考 2026年12月1日 10時〜 2026年12月8日
公募学校推薦11月選考 2026年12月1日 10時〜 2026年12月8日
英語資格選抜 2026年12月1日 10時〜 2026年12月8日
公募学校推薦12月選考 2026年12月21日 10時〜 2027年1月6日

2027年度の要項によります12345。

外国語学部の初年度学費は1,525,000円、分納を選ぶと1回目(入学手続時)870,000円、2回目が2027年9月末の655,000円です1。延納はできません1。総合型選抜の10月選考で合格したら、11月11日までに最低870,000円を用意することになります。出願の前に、この日付と金額を家庭で共有しておいてください。

10月選考の結果と、11月選考の締切は4日しか離れていません

10月選考の合否結果通知の発送は11月2日(月)の速達郵便1。一方、11月の3方式の出願期間は11月1日(日)から11月6日(金)の消印有効、Web出願登録は10月30日9時から11月6日17時30分までです235。

出願を制限しているのは、10月選考が「本選抜内での学内併願」、11月選考が「同一入試区分内および本学が11月に実施する他の入試区分」で、10月と11月をまたぐ制限は書かれていません12。ただし通知が届いてから締切まで、郵便の日数を引くと実質2日か3日です。10月選考に出す人は、11月選考の志望理由書を10月のうちに書き終えておいてください。結果を見てから1,200字を書き始めると間に合いません。

対策の順序

第1段階:どの方式に出せるかを確定する(高3の4月〜5月)

成績表と資格の証明書を並べます。全体の評定3.8以上かつ英語資格があるなら公募学校推薦、英検準1級相当があるなら英語資格選抜、英語と国語が両方3.0以上なら総合型11月選考、どれもなければ総合型10月選考です。資格の取得日も見てください。英検とケンブリッジ以外は出願締切日から遡って2年以内です135。

到達基準: 出せる方式を全部挙げたうえで、第1候補と第2候補が言えること。

第2段階:足りない資格を取りにいく(高3の5月〜7月)

総合型10月選考の国際コミュニケーション学科と、公募学校推薦は資格が出願条件です。英検2級、GTEC1,050、IELTS4.0、TEAP240のどれかに届いていないなら、7月までの受験日程を押さえます。GTECはOFFICIAL SCORE CERTIFICATEが出る検定受験の回でないと使えません1。

到達基準: 出願に使う証明書が揃い、種類と取得日が要項の条件を満たしていること。

第3段階:プレゼンテーションを組む(高3の7月〜8月)

10月選考に出すなら、ここが本体です。テーマは大学が公開しています9。概要には参考文献が要ります。英米語学科は3点以上、アジア言語学科とイベロアメリカ言語学科は参考文献リストを付ける指定です1。新聞と官公庁の統計を1つずつ当たると、それだけで形になります。

到達基準: 発表を時間内(英米語は4分以内、イベロアメリカは7分以上10分以内、アジアは10分以内)で通せること。参考文献が指定数に達していること。英米語学科は2テーマとも通せること(当日どちらを発表するかは試験室で指示されます)9。

第4段階:出願と、9月24日の別締切(高3の9月)

出願は9月3日から9月10日、プレゼンテーション資料と英語動画の提出は9月17日から9月24日1。別々の締切です。動画を出す人は、mp4かmov、5GB以内、自分の顔が映った状態で英語を話す映像が1分30秒以上入っているかを再生して確かめてください1。

到達基準: 9月10日に出願書類が投函でき、9月24日に資料と動画が提出済みであること。

第5段階:英語テストと面接、そして11月の書類(高3の9月〜10月)

英語テストは約45分で、英文法15分とリスニング約30分の2部構成、マークシート方式です12。半分以上がリスニングです。文法問題集だけでは形式が合いません。面接は学科によって英語が入ります。並行して、11月選考用の志望理由書1,200字を10月のうちに清書まで終えてください2。

到達基準: 志望理由書の内容を英語で1分、日本語で3分、見ないで話せること。11月選考の書類が完成していること。

当日の注意を2つ

8時15分に開門して受付が始まります。遅刻者は受験を許可されません。ただし小論文に限り開始後20分までは入室が認められ、試験時間の延長はありません23。それ以外の科目に猶予はありません。要項が例外として挙げているのは「公共交通機関の遅延等、正当な理由がある場合」だけで、その場合は受付に申し出る決まりです23。受付開始前の入構もできません。

感染症や自然災害で会場に来られない場合の特別措置は、すべての選考をオンラインに切り替える対応です。申請は原則として試験の前々日の正午までに電話で受け付けると書かれています11。前々日の正午を過ぎた場合は「至急アドミッション&コミュニケーション部までお問い合わせください」とあり、締め切られるわけではありませんが、原則の期限は前々日の昼です11。許可される条件として、ウェブカメラとマイクのあるPC、Zoom接続用の別端末、良好な通信環境(10Mbps以上推奨)が求められます11。体調に不安が出たら前々日の昼までに連絡し、同時に機材も確認してください。

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国際系の年内入試は、英語資格が「出願条件」なのか「加点」なのか、そもそも要らないのかが大学ごとに違います。いま持っている証明書でどこに出せるかを先に洗い出してから、対策の時間配分を決めてください。

英語資格を持っていない人がいちばん多く選べるのは神田外語です。総合型10月選考の英米語・アジア言語・イベロアメリカ言語は、評定も資格も問われません。ただし全方式が専願なので、併願を残したいなら獨協のドイツ語C・フランス語C・英語B・交流文化B、または文教の総合型に回ることになります。

志望理由書の組み立ては志望理由書の書き方、面接で見られることは総合型選抜の面接対策、年内入試の全体像は総合型選抜のすべてにまとめました。


この記事は2027年度の各選抜要項にもとづいています(倍率のみ2026年度入試の実績。倍率は志願者数÷合格者数で算出)。最終更新: 2026年9月

出典

  1. 募集人員・出願資格・英語資格基準・語学検定試験の提出要件(学科・専攻別の加点/書類審査の参考/必須)・選考方法と各パートの時間・出願書類と形式指定・英語動画の仕様・提出期間・日程・試験会場・証明書の条件・海外の学校教育を受けた者への日本語試験・入学検定料・初年度学費等納入金の内訳と分納。神田外語大学「2027年度 総合型選抜(10月選考)要項」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/admissions/guide/sogo/date/202710_kuis_yoko_sogo10.pdf ↩
  2. 募集人員・出願資格(英語と国語の学習成績の状況)・出願資格審査の締切(2026年10月23日)・語学検定試験の提出要件(専攻別の加点/書類審査の参考)・選考方法・志望理由書の仕様・日程・専願と併願不可の文言・受験上の注意・入学検定料。神田外語大学「2027年度 総合型選抜(11月選考)要項」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/admissions/guide/sogo/date/2027_yoko_sogo11.pdf ↩
  3. 募集人員・出願資格(全体3.8以上、留学中の成績を除く旨)・英語資格基準・選考方法・出願書類・日程・証明書の条件・受験上の注意。神田外語大学「2027年度 公募学校推薦(11月選考)要項」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/admissions/guide/gakko/date/2027_yoko_gakusui11.pdf ↩
  4. 12月選考の募集人員・出願資格(全体3.8以上、英検2級かつCSE2,050以上)・エッセイの字数と時間・出願期間(2026年12月1日〜12月6日 消印有効)・試験日(12月12日)・併願不可の文言(同一入試区分内および本学が12月に実施する他の入試区分との併願不可)・海外の学校教育を受けた者への日本語試験。神田外語大学「2027年度 公募学校推薦(12月選考)要項」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/admissions/guide/gakko/date/2027_yoko_gakko12.pdf ↩
  5. 対象学科・募集人員・英語資格基準・選考方法・志望理由書の仕様・日程・併願不可の文言・証明書の条件。神田外語大学「2027年度 英語資格選抜要項」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/admissions/guide/eigoshikaku/date/2027_yoko_eigoshikaku.pdf ↩
  6. 2024年度から2026年度の募集人員・志願者数・受験者数・合格者数。倍率は志願者数を合格者数で割って算出。神田外語大学「入試結果(過去3カ年分)」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/admissions/common/pdf/result_2024-2026.pdf ↩
  7. 学科・専攻の学びの内容、通訳・翻訳課程と留学の位置づけ。神田外語大学「外国語学部」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/main/faculties/fl/ /「英米語学科」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/main/faculties/fl_en/ /「アジア言語学科」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/main/faculties/fl_as/ /「イベロアメリカ言語学科」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/main/faculties/fl_ib/ /「国際コミュニケーション学科」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/main/faculties/fl_co/ ↩
  8. 学科・専攻別のプレゼンテーションテーマと英語動画テーマ。神田外語大学「2027年度 プレゼンテーション・英語動画テーマ」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/admissions/guide/sogo/date/sogo10_theme_2027.pdf ↩
  9. 対象学科と募集人員の扱い(公募学校推薦11月選考に含まれる)・出願基準・条件・英語資格基準・選考方法・出願書類(推薦書)。神田外語大学「公募学校推薦 外国にルーツを持つ生徒対象」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/admissions/guide/overseas-roots/ ↩
  10. 特別措置の対象入試区分・オンライン実施の方針・受験を許可する条件(機材と通信環境)・申請方法と期限。神田外語大学「2026年10月〜12月に実施する入試区分に関する特別措置について」 https://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/admissions/guide/sogo/date/tokubetsusochi_2027A.pdf ↩

二神大輝|埼玉県内の学習塾で取締役・塾長。大学受験と総合型選抜の指導歴10年超。

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