文教大学 国際観光学科 総合型選抜・公募制推薦の傾向と対策|2,000字のレポートと英語の口頭試問

こんにちは、ふたがみです。

文教大学の国際観光学科は、年内入試の入口が3つあります。総合型選抜の課題遂行型、同じく資格優先型、そして公募制推薦です。

そして倍率がこうです。

方式 志願者 合格者 倍率
総合型選抜(課題遂行型・資格優先型の合計) 71 41 1.7倍
公募制推薦 17 5 3.4倍

2026年度の実績です。この記事の倍率はすべて志願者数を合格者数で割った値で、小数第2位を四捨五入しています。推薦のほうが倍率が高いという、少し珍しい形になっています。

そして総合型選抜には、他大学であまり見ない仕組みが2つあります。課題遂行型と資格優先型を同じ日に併願できること。そして資格優先型の口頭試問は英語と日本語の両方で行われることです。

この記事では、2027年度の入学試験要項から、3方式それぞれの中身を書き出します。

結論

英語の資格を持っているなら、資格優先型と課題遂行型を同じ日に両方受けてください。

文教の国際学部は、同一日に同じ学科の2型を併願できる設計になっています。片方に落ちても、もう片方が残ります。受けられる回数が実質2倍になるということです。

英語資格がないなら課題遂行型です。ただし出願前に2,000字のレポートを書く必要があります。夏の作業になります。

基本情報

項目 内容
学部・学科 国際学部 国際観光学科(入学定員125名)1
キャンパス 東京あだちキャンパス(東京都足立区)1
年内入試の方式 3つ(総合型選抜 課題遂行型/総合型選抜 資格優先型/公募制推薦)12
募集人員 総合型選抜 8名(2型合計・1期と2期に分割)/公募制推薦 5名1
出願要件 課題遂行型は要件なし/資格優先型は英語資格/公募制推薦は評定3.5以上+学校長の推薦+専願12
配点 課題遂行型200点/資格優先型200点/公募制推薦250点12
日程(試験日) 総合型1期 10月11日/2期 12月6日/公募制推薦 11月22日12
倍率(2026年度・志願者÷合格者) 総合型選抜1.7倍/公募制推薦3.4倍3

総合型選抜が1.7倍というのは、観光系の中ではかなり通りやすい部類です。同じ観光系で比べると、立教の観光学科が9.3倍、東洋の国際観光がAO型推薦で4.2倍でした。

ただし募集8名です。枠そのものは小さいので、「通りやすいから安心」とは考えないでください。

総合型選抜 課題遂行型|配点200点

出願資格

評定も英語資格も問われません。大学入学資格があり、学科のアドミッション・ポリシーに賛同することだけです。

年内入試の中でいちばん入口が広い方式です。

配点

科目 配点
書類審査 50
課題遂行 150
合計 200

課題遂行が150点。4分の3です。書類は50点しかありません。勝負は当日と、事前課題です。

事前課題|2,000字のレポートを郵送します

出願とは別に、レポートを郵送します。ここが文教の特徴です。

1期の課題テーマは、グローバル化の道を歩んできた日本の観光を今後も発展させていくための方法と課題について、根拠となる資料を使って具体的に提案する、というものです。テーマは自分で設定します。

要項には、作成のポイントが2つ示されています。

  1. その方法を提案する理由が明確に述べられているか
  2. その方法が有効だと思う根拠についてデータが示されているか

2つ目が重要です。「データ」と明記されています。思いつきの提案では届きません。観光庁の統計でも、自治体の資料でも構いません。数字を1つ以上、根拠として置いてください。

提出物は2つです。

  • 2,000字程度のレポート(図表は文字数に含めません)を1部、速達・簡易書留で郵送
  • プレゼンテーション資料を試験当日に8部持参(うち1部は提出用)

1期のレポート提出期間は2026年9月18日(金)〜9月25日(金)(消印有効)です。出願期間(9月1日〜9月8日)とは別の締切なので、2つの締切があると覚えてください。

2期は課題が変わります。課題図書を1冊読みます

1期と2期で、課題の形式そのものが違います。2期は次の4冊から1冊を選んで読み、これまで学習したことや自分の経験を交えて2,000字程度のレポートを書く形になります。

2期の課題図書(1冊を選ぶ)
田中俊徳『オーバーツーリズム解決論 日本の現状と改善戦略』(ワニブックスPLUS新書、2024年)
永谷亜矢子『観光"未"立国 ニッポンの現状』(扶桑社新書、2025年)
田中輝美『関係人口の時代 「観光以上、定住未満」で地域とつながる』(中公新書、2025年)
宗田好史『インバウンド再生 コロナ後への観光政策をイタリアと京都から考える』(学芸出版社、2020年)

そのうえで、読んだ本のテーマに関連する、あるいはそれを発展させた「わたしたちが現在直面している問題」を具体的に取り上げたプレゼンテーション資料を作ります。

4冊とも観光の本です。オーバーツーリズム、観光政策、関係人口、インバウンド。どれか1冊は夏のうちに読んでおくと、1期の提案づくりにもそのまま効きます。

2期は、レポートの受付が出願より先に始まります

2期の日程を並べます。

期日
レポート提出期間 2026年11月4日(水)〜11月24日(火)(消印有効)
出願期間 2026年11月16日(月)〜11月24日(火)
試験日 2026年12月6日(日)

レポートの受付は11月4日に始まります。出願が始まる11月16日より12日早いです。そして締切は出願と同じ11月24日です。

出願手続きを待たずにレポートを送れる一方で、最後は出願とレポートの締切が同じ日に重なります。11月24日に両方をまとめて片づけるのは現実的ではありません。レポートは11月中旬までに送り終えて、最後の1週間は出願に集中できる形にしてください。

試験当日

数名ごとに1つの教室に集まり、発表順を決めて進みます。

内容 時間
プレゼンテーション 1人7分程度
質疑応答 1人3〜5分程度
グループディスカッション 10分程度(監督者が加わる場合あり)

発表7分は長いです。東洋大学の国際観光がAO型推薦で3分だったので、倍以上あります。原稿を読み上げるだけでは持ちません。

発表方法は2つから選べます。パワーポイントなどのソフト(プロジェクターとPCは大学が用意)か、ポスターやフリップチャートです。PCを使う場合、発表用データはUSBに入れて持参します。コネクタはUSB Type-Aに限られます。

大学のPCに入っているソフトは決まっています。PowerPoint 2024、Word 2024、Excel 2024、Adobe Acrobat Pro DC、Photoshop CCなど。これ以外のソフトを使いたい場合や、自分のPCを持ち込みたい場合は、出願期限までに大学へ相談が必要です。

総合型選抜 資格優先型|配点200点

出願資格|英語の資格が要ります

次のいずれか1つを満たせば出願できます。

試験 必要なスコア
実用英語技能検定 2級以上の合格、かつ英検CSEスコア1,980点以上
TOEFL iBT Overall Score 3以上(2026年1月20日以前の旧試験は42点以上)
TOEIC L&RとS&Wのスコア合計790点以上
GTEC(CBT、検定版Advanced) 930点以上
ケンブリッジ英語検定 140点以上
IELTS(Academic Module) 4.0以上
TEAP 225点以上
TEAP CBT 420点以上

英検は「2級以上の合格」と「CSE1,980点以上」の両方が必要です。片方だけでは足りません。ここは他大学と条件の組み方が違うので注意してください。

参考までに、立教の観光学部は英検CSE1,950で合格の有無は問いません。文教のほうが1点だけ高く、しかも合格が必要です。

TOEICが使えるのは文教の特徴です。立教も東洋もTOEICは対象外でした。

配点

科目 配点
書類審査 120
口頭試問 80
合計 200

課題遂行型と逆で、書類が120点あります。書類の比重が6割です。

口頭試問は英語と日本語の両方で行われます

ここが最大の注意点です。要項に「口頭試問は英語と日本語で行います」と明記されています。

英語資格を出願要件にしている以上、紙のスコアだけでなく、その場で話せるかを見ています。スコアは持っているが話す練習をしていない、という人は落ちます。

英語で自分の志望理由を1分話せるか。ここを準備してください。

課題遂行型と資格優先型は、同じ日に両方受けられます

要項に明記されています。国際学部(国際理解学科・国際観光学科)は、同一日に同学科のもう一方の型と併願受験が可能です。

集合時間が分かれています。

型 集合時間
課題遂行型 9:30
資格優先型 14:00

午前に課題遂行型、午後に資格優先型。1日で2回受けられる形です。

英語資格を持っているなら、両方に出さない理由がありません。募集人員は2型合わせて8名ですが、受験機会が2つになります。

ただし両方受けるなら、課題遂行型の事前レポート2,000字も必要です。準備は倍かかります。

公募制推薦|配点250点・専願

出願資格

国際学部の全学科共通で、全体の学習成績の状況が3.5以上であることが条件です。加えて学校長の推薦が必要で、専願です。

そしてもう1つ。2026年4月から2027年3月までに卒業見込みの人が対象です。つまり現役生に限られます。既卒の人は総合型選抜のほうを見てください。

学校推薦型選抜では1学科のみ出願できます。

配点

科目 配点 時間
小論文 100 10:00〜11:00(60分)
口頭試問 100 小論文終了後、順次
書類審査 50
合計 250

小論文60分で100点、口頭試問100点。この2つが同じ重さです。

試験は11月22日(日)、東京あだちキャンパス、集合9:30です。

倍率は総合型より高いです

2026年度は志願17名・合格5名で3.4倍でした。総合型選抜の1.7倍より厳しい結果です。

評定3.5と学校長の推薦をそろえたうえで、3.4倍。専願である点も含めて、総合型より条件が重くなります。

評定3.5に届いていて英語資格もあるなら、まず総合型選抜の2型併願を検討してください。

日程

方式 出願期間 試験日 合格発表 入学手続締切
総合型 1期(両型とも) 2026年9月1日〜9月8日 10月11日(日) 11月上旬 11月10日(火)
総合型 2期(両型とも) 2026年11月16日〜11月24日 12月6日(日) 12月11日(金) 12月18日(金)
公募制推薦 2026年11月1日〜11月10日 11月22日(日) 12月1日(火) 12月11日(金)

課題遂行型はレポートの提出期間が別にあります。1期は9月18日〜9月25日、2期は11月4日〜11月24日(いずれも消印有効)です。

出願書類の郵送は出願締切日の消印有効です。合格発表はマイページ(インターネット出願サイト)で行われます。

入学金をいつ払うことになるか

保護者の方が気にされるのはここだと思います。

文教はどの方式も、合格したら年内に入学手続を済ませる形です。1期なら11月10日、2期と公募制推薦なら12月11日から18日。一般入試の結果を待ってから決める、ということはできません。

ただし総合型選抜と公募制推薦では、決めておくべきことの重さが違います。

公募制推薦は専願です。要項の出願資格に「本学を専願とする者」と書かれています2。そして要項は、専願を出願条件とする入試の場合は入学手続きの完了後に入学を辞退できないとしています1。受かったら通う、という約束で出す方式です。

総合型選抜は専願ではありません。課題遂行型の出願資格は「大学入学資格を持つこと」と「アドミッション・ポリシーに賛同すること」の2つだけ、資格優先型はこれに英語資格が加わるだけです。専願の条項はどこにも書かれていません1。大学が公表している志願者情報でも、専願を示す★は人間科学部や文学部日本語日本文学科の行に付いていて、国際学部の行には付いていません4。

つまり総合型選抜で合格しても、一般入試を併願すること自体は禁じられていません。妨げになるのはお金と日程のほうです。入学手続きの締切は年内で、手続きを済ませれば入学金は返りません。併願はできるが、年内に支払いの判断が要る。ここを分けて考えてください。

対策の順序

第1段階:英語資格が使えるか確認する(高3の春)

資格優先型に出せるかどうかで、戦い方が変わります。

英検なら2級以上の合格とCSE1,980の両方。TOEICならL&RとS&Wの合計790。手元のスコアを確認してください。

到達基準: 資格優先型に出せるか出せないかが、はっきりしていること。

第2段階:観光の提案テーマを1つ決める(高3の夏休み前半)

課題遂行型のレポートは根拠となるデータが要ります。

「日本の観光をどう発展させるか」というテーマで、自分が語れる切り口を1つ選んでください。インバウンドの偏り、地方の交通、宿泊業の人手不足、オーバーツーリズム。どれでも構いませんが、数字が取れるものを選んでください。

到達基準: 提案の根拠に使う統計を、出典つきで1つ持っていること。

第3段階:2,000字のレポートを書く(高3の夏休み後半)

9月18日から25日が提出期間です。出願(9月1日〜8日)が終わってから2週間で仕上げる形になりますが、出願後に書き始めると間に合いません。8月中に下書きを作ってください。

到達基準: 8月末に2,000字の初稿があること。

第4段階:7分のプレゼンを作る(9月)

7分は長いです。スライドで5枚から8枚。原稿の丸暗記では途中で崩れます。

そしてグループディスカッションが10分あります。他の受験生の発表を聞いて、その場で意見を返す練習もしてください。

到達基準: 7分の発表を、原稿を見ずに通せること。

第5段階:英語で話す練習(資格優先型に出すなら・10月)

口頭試問は英語と日本語です。志望理由と、観光に関心を持った理由を、英語で1分ずつ話せるようにしてください。

到達基準: 英語で1分、詰まらずに話せること。

同じ分野で読むなら

観光系は大学ごとに求めるものがかなり違います。併願を考えるなら見比べてください。

プレゼンの長さが大学で違います。東洋3分、文教7分。同じ資料を使い回すことはできません。

同じ大学で迷っているなら

文教大学は学部ごとに年内入試の設計が違います。観光で条件が合わなかった人も、他学部なら出せることがあります。

  • 文教大学 国際理解学科 総合型選抜・公募制推薦の傾向と対策。同じ国際学部のもう一方の学科です。総合型選抜の枠組みは国際観光学科とほぼ同じで、課題遂行型の課題テーマだけが違います。国際理解学科は指定された3冊から1冊を読んでレポートを書く形式で、自分でテーマを立てる必要がありません。2026年度の総合型は1.5倍、公募制推薦は1.2倍と、どちらも国際観光学科より低い数字でした
  • 文教大学 教育学部 総合型選抜・公募制推薦の傾向と対策。総合型選抜があるのは13専修のうち6専修だけで、しかも専修を専願とすることが出願資格です。国際学部のように同じ日に2型を併願する組み立てはできません。かわりに公募制推薦は13専修すべてで実施されます

観光に絞るか、国際関係を広く学ぶか、教育に行くか。国際学部の2学科は同じ日に受けられませんが、課題の性格が「テーマを自分で立てる」と「本を読む」で分かれているので、得意なほうを選べます。


この記事は2027年度入学試験要項にもとづいています。最終更新: 2026年9月

出典

  1. 総合型選抜の募集人員・出願資格・配点・課題内容・事前課題の提出期限・当日の進行・日程。文教大学「2027 入学試験要項 総合型選抜 国際学部」https://www.bunkyo.ac.jp/admission/overview/file/file_ao_kokusai.pdf ↩
  2. 公募制推薦の出願資格・試験科目・配点・試験時間・日程。文教大学「2027 入学試験要項 公募制推薦入試」https://www.bunkyo.ac.jp/admission/overview/download/file/file_suisenn_koubo.pdf ↩
  3. 2026年度の志願者数・受験者数・合格者数。倍率は志願者数÷合格者数で算出。旺文社 大学受験パスナビ「文教大学 入試結果(倍率)」https://passnavi.obunsha.co.jp/univ/2070/bairitsu/ ↩
  4. 2027年度 総合型選抜1期の志願者数および専願(★)の表示。文教大学「志願者情報」2026年9月16日確定値 https://www.bunkyo.ac.jp/admission/applicant_report/ ↩

二神大輝|埼玉県内の学習塾で取締役・塾長。大学受験と総合型選抜の指導歴10年超。

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