駒澤大学経営学部 自己推薦選抜の傾向と対策|評定4.0と3.5、出願資格は2本立てです

こんにちは、ふたがみです。

駒澤大学の自己推薦選抜を調べていると、経営学部の出願資格を「全体の評定3.5以上かつ指定教科のいずれか1つが4.3以上」と説明している記事に行き当たります。

これは半分しか書いていません。

要項の出願資格は①と②のどちらかを満たせばよいという選択式で、上の説明は②だけです。①には特定教科の条件がありません。

経営学科・市場戦略学科
① 全体の学習成績の状況が 4.0以上(特定教科の条件なし)
② 全体の学習成績の状況が 3.5以上 + 指定教科のいずれか1つが 4.3以上

この差は、出せるかどうかを直接変えます。全体4.0で、どの教科も4.3に届いていない人は、②だけを読むと「出願できない」と判断します。実際は①で出願できます。

この記事では、2027年度の自己推薦選抜要項を1ページずつ読んだうえで、出願できる条件と、当日の流れを書きます。

結論

まず、自分が①と②のどちらで出せるかを確定させてください。

①は全体4.0以上だけで足ります。教科の内訳は問われません。

②は全体3.5以上に下がるかわりに、国語・外国語・地理歴史・公民・理科・数学・工業・商業のいずれか1つが4.3以上であることが要ります。8教科のうち1つでよいので、得意教科が1つあれば届きます。

そして学校長の推薦は要りません。自己推薦選抜という名のとおり、自分で書く自己推薦書を出します。ここは日本大学や専修大学の公募制推薦と大きく違うところです。

ただし専願です。合格したら入学することが出願の条件になります。

これは「他大学に出願してはいけない」という意味ではありません。大学は「他大学と併願した場合でも、駒澤大学に合格した場合は必ず入学してください」と説明しています3。駒澤に受かった時点で、他大学の結果がどうであれ入学する、ということです。

基本情報

この記事の数字は、すべて2027年度の自己推薦選抜要項のものです。倍率だけは実績値なので、2025年度の入学者選抜データを使います。年度が混ざらないよう、表ごとに年度を書いています。

項目 内容
学部・学科 経営学部 経営学科/市場戦略学科1
方式 自己推薦選抜(総合評価型)。ほかに特性評価型があります1
キャンパス 駒沢キャンパス(東京都世田谷区)1
募集人員 経営学科20人・市場戦略学科11人(計31人)1
出願資格 ①全体4.0以上、または②全体3.5以上+指定教科のいずれか1つが4.3以上1
学校長の推薦 不要。自己推薦書を本人が自筆で書きます1
専願・併願 専願。合格後は本学に入学することが条件です1
入学検定料 35,000円1
出願期間 2026年9月21日(月)〜9月30日(水)(郵送は消印有効/ネット出願は9月30日15時まで)1
試験日 2026年10月18日(日)1
選考内容 小論文(10:00〜11:00)+面接・口頭試問(12:00〜)1
配点 出願書類50・小論文100・面接口頭試問100=250点1
合格発表 2026年11月6日(金)10時〜1
日程(出願から手続まで) 出願 9月21日〜9月30日/試験 10月18日/発表 11月6日/手続 1次11月20日・2次2027年3月5日1
倍率(2025年度) 経営学科4.7倍・市場戦略学科3.2倍2

学校長の推薦が要らないことは、実務上かなり大きな違いです。推薦書を先生に依頼して書いてもらう時間が不要なので、出願を決めてから動き出しても間に合います。

学科ごとの倍率

2025年度の実績です。受験者数を合格者数で割った値を倍率としています。

学科 募集人員 受験者 合格者 倍率
経営学科 20 94 20 4.7倍
市場戦略学科 11 32 10 3.2倍

経営学科が4.7倍です。商・経営系の年内入試としては高いほうで、募集20人に対して94人が受験しています。

市場戦略学科は3.2倍で、受験者32人。同じ学部でも、学科で通りやすさがはっきり違います。

なお駒澤大学の経済学部にも商学科がありますが、こちらは2025年度で5.8倍でした。学部をまたいで見ると、経営学部 市場戦略学科がいちばん空いていることになります。

出願資格は①と②のどちらかです

もう一度、正確に書きます。要項の出願資格は、「①または②のいずれかの条件を満たしたうえで、本学への入学と勉学に強い意欲を持ち、学科のアドミッション・ポリシーを理解し、専願とする者」です。

① 全体の学習成績の状況が4.0以上

これだけです。特定教科の条件はありません。

全体4.0あるなら、教科の内訳を確認する必要はありません。苦手教科があっても関係ないので、まずここを見てください。

② 全体3.5以上+指定教科のいずれか1つが4.3以上

全体が4.0に届かない場合は、こちらを見ます。

指定教科は8つです。

国語 外国語 地理歴史 公民
理科 数学 工業 商業

このうち1つが4.3以上あればよいという条件です。文系・理系を問わず、工業と商業まで入っているのが特徴で、専門学科の在籍者にも道が開いています。

成績表を出して、8教科それぞれの学習成績の状況を実際に計算してみてください。全体では3.5台でも、得意教科が1つ4.3を超えていれば出願できます。

いずれも高等学校卒業年次の1学期(または前期)までの数字で見ます。2026年度内に卒業する人は、卒業時までの数字になります1。

同じ大学でも、学部で構造が違います

参考までに、駒澤大学の他学部と並べます。

学部・学科 ① 全体のみ ② 全体+特定教科
経営学部(経営・市場戦略) 4.0以上 3.5以上+指定教科1つが4.3以上
経済学部(経済・商・現代応用経済) 4.0以上 設定なし
法学部 政治学科 3.8以上 3.5以上+国語・外国語・公民のいずれか1つが4.0以上

経済学部には②の道がありません。全体4.0に届かなければ、その時点で出願できません。

経営学部は②があるぶん、入口が広いということです。経済学部と迷っているなら、この違いは判断材料になります。

当日は小論文60分と面接です

時限 時間 内容
1時限 10:00〜11:00 小論文(60分)
2時限 12:00〜 面接・口頭試問

経営学部の面接は個別です。駒澤大学では文学部社会学科社会学専攻と法学部政治学科だけがグループ討論形式で、経営学部はその対象ではありません。5人から7人で議論する形にはならないので、そのつもりで準備してください。

そして注意書きが1つあります。小論文に30分以上遅刻すると、受験できません。試験開始15分前までに入室して着席する決まりです。

面接・口頭試問の終了時間は、出願状況と面接の順番によって変わります。要項に「お待ちいただく場合があります」と明記されているので、当日は午後いっぱい空けておいてください。

配点は250点。小論文と面接で8割です

選考方法 配点
出願書類(書類審査) 50
小論文等 100
面接・口頭試問等 100
合計 250

書類は50点で、全体の2割です。小論文と面接が100点ずつで、この2つで200点、8割を占めます。

ここは他大学とかなり違います。たとえば東洋大学の経営学部は書類・小論文・面接が100点ずつの均等配点です。駒澤は当日の出来に寄せた設計になっています。

だから準備の重心も変わります。自己推薦書を磨き込むことは必要ですが、それだけでは2割です。小論文と面接に時間を割いてください。

そして要項に「各選考方法には基準点を設ける場合があります」と書かれています。合計点が足りていても、どれか1つが基準を割ると届かない可能性があるということです。書類・小論文・面接のどれも捨てられません。

出す書類は3つです

書類 備考
入学志願票 ネット出願の登録と検定料の支払い後に印刷します
調査書 高等学校長が発行し、厳封したもの(本人が開封すると無効)
自己推薦書(本学所定用紙) 本人の自筆。志望理由や入学後の学習計画・目標を書きます

学校長の推薦書はありません。学校に頼むのは調査書だけで、これは担任の先生に依頼すれば出してもらえます。

このほかに「該当者のみ」の書類が2つあります。日本国内に居住する外国籍の方は住民票(出願開始日から遡って3ヶ月以内に作成されたもの)、給付型奨学金を希望する方は奨学金申請書一式です1。

自己推薦書は本人自筆と指定されています。パソコンで作って印刷、は認められません。書き直す時間を見込んで、9月上旬には下書きを終えておいてください。

日程

2027年度入学のスケジュールです。

項目 期間・日付
出願期間(郵送) 2026年9月21日(月)〜9月30日(水)消印有効
出願期間(ネット出願) 2026年9月21日〜9月30日(水)15時まで
試験日 2026年10月18日(日)/駒沢キャンパス
合格発表 2026年11月6日(金)10時〜
入学手続 1次(入学登録料) 合格発表日10時〜2026年11月20日(金)
入学手続 2次(学費等) 2027年2月5日(金)10時〜3月5日(金)

出願期間は10日間です。学校長の推薦書が要らないぶん、他大学の公募制推薦より動き出しは遅くて済みますが、調査書だけは学校への依頼が必要なので、9月に入ったら伝えておいてください。

出願日とは別に、気をつける締切が2つあります

1つめは入学検定料です。出願期間の最終日(9月30日)の支払いは15時までで、支払期限を過ぎると、登録した出願情報は無効になります1。コンビニ払いは入金の確認・反映に2時間程度かかる場合があると要項に書かれているので、9月30日の当日払いは避けてください。

2つめは給付型奨学金です。自己推薦選抜(総合評価型)には年額50万円の予約型給付奨学金がありますが、申請は「選抜出願と同時」と指定されています1。出願を終えてからの追加申請はできません。希望するなら、出願書類と一緒に申請書を同封してください。

なお郵送は、市販の角2封筒に宛名ラベルを貼り、郵便局の窓口から簡易書留・速達で送る指定です1。ポスト投函では要件を満たしません。

入学金をいつ払うことになるか

保護者の方が気にされるのはここだと思います。駒澤の自己推薦選抜は、この分野では珍しい形になっています。

手続が2段階に分かれていて、学費等の納入は2027年3月5日まで待てます。年内に納めるのは1次手続の入学登録料だけです。

同じ分野の他大学と並べると違いがはっきりします。

大学 入学手続の締切
駒澤大学 経営(自己推薦) 1次 11月20日/2次 2027年3月5日
日本大学 商(総合型) 11月9日
日本大学 商(公募制) 12月15日
専修大学 商(公募制推薦) 12月8日
専修大学 経営(総合型) 11月9日

専願なので他大学の合格を待つことはできませんが、まとまった学費の納入が3月まで先送りできるのは、家庭の資金計画では小さくない違いです。

対策の順序

第1段階:①と②のどちらで出せるかを確定する(高3の1学期まで)

まず全体の学習成績の状況を見てください。4.0以上なら①で出願できます。教科の内訳を調べる必要はありません。

4.0に届かない場合は、8つの指定教科それぞれの学習成績の状況を計算してください。1つでも4.3以上あれば、全体3.5以上で②の要件を満たします。

到達基準: ①か②か、どちらで出願するかが言えること。

第2段階:自己推薦書を書く(高3の夏休み)

本人の自筆です。志望理由と、入学後の学習計画・目標を書きます。

経営学科と市場戦略学科は学ぶ内容が違います。「経営学部で学びたい」では、どちらの学科でも通る文章になってしまいます。市場戦略学科は市場と消費者の側から、経営学科は組織と経営の側から企業を見ます。どちらの側に立ちたいのかを書けるかどうかが、学科選択の説得力になります。

組み立て方は志望理由書の書き方にまとめました。

到達基準: 学科名を入れ替えたら成立しない志望理由になっていること。手書きで清書し終えていること。

第3段階:60分の小論文に慣れる(高3の9月)

配点100点、全体の4割です。60分で書き切る練習をしてください。

経営学部の入試なので、企業と消費者、流通、地域経済、働き方といった題材が中心になります。日々のニュースを「これは誰が損をして誰が得をしているのか」という問いで読む癖をつけると、書く材料が増えます。

到達基準: 60分で構成を立て、書き切り、5分見直す配分ができること。

第4段階:面接・口頭試問の準備(高3の10月)

こちらも100点で4割です。小論文の直後にあるので、その日に書いた小論文の内容を聞かれる前提で準備してください。

面接で見られることは総合型選抜の面接対策にまとめました。

到達基準: 自己推薦書の内容を、見ないで3分話せること。

第5段階:出願手続を9月中旬までに終える(高3の9月)

出願は9月21日から30日の10日間です。必要なのは入学志願票・調査書・自己推薦書の3つで、学校長の推薦書は要りません。

調査書だけは学校に依頼が必要です。9月に入ったら担任の先生に伝えておいてください。

到達基準: 9月21日の時点で、3つの書類が揃っていること。

同じ分野で読むなら

商・経営系の年内入試は、評定の条件と、当日やることが大学ごとにかなり違います。自分の条件で出せるところを探してください。

同じ大学で迷っているなら

駒澤大学の経済学部には②の道がありません。全体4.0以上が唯一の入口です。経営学部のほうが、評定の面では出しやすいということになります。

年内入試そのものの全体像は、総合型選抜のすべてにまとめてあります。書類と面接を含めた組み立てを先に掴んでおくと、小論文にどれだけ時間を割くかの判断ができます。


この記事は2027年度 自己推薦選抜要項にもとづいています(倍率のみ2025年度の実績)。最終更新: 2026年9月

出典

  1. 募集人員・試験日程・出願資格(①②の選択構造と学科別の基準)・時間割・選考方法と配点・出願書類・ネット出願と検定料の支払期限・郵送方法・給付型奨学金の申請時期・入学検定料・入学手続金納入期間・受験時の注意事項。駒澤大学「2027年度 自己推薦選抜要項」誌面p.1〜p.9(ビューアの通しページでは3〜11コマ目) https://komazawa-u.backshelf.jp/bookview/?filseq=5260 / 選抜方式の概要と出願書類は 駒澤大学「自己推薦選抜(総合評価型)」https://think.komazawa-u.ac.jp/admission/list/recommendation_a/ ↩
  2. 2025年度の募集人員・受験者数・合格者数・倍率。駒澤大学「入学者選抜データ(2025年度)」https://www.komazawa-u.ac.jp/exam/files/deta2025.pdf ↩
  3. 専願の意味(他大学との併願の扱い)。駒澤大学「入学者選抜Q&A」自己推薦選抜「他大学との併願は可能ですか。」https://think.komazawa-u.ac.jp/admission/faq/ ↩

二神大輝|埼玉県内の学習塾で取締役・塾長。大学受験と総合型選抜の指導歴10年超。

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