獨協大学外国語学部 総合型選抜・公募制推薦の傾向と対策|専願だと基準が下がり、併願可だと基準が上がります

こんにちは、ふたがみです。

草加の獨協大学は、埼玉県内の高校生にとって「電車で行ける外国語系の第一候補」です。東武スカイツリーラインの獨協大学前駅から徒歩5分です10。模試の志望校欄に書いたことがある人は多いと思います。

そのわりに、年内入試の話になると急に情報が薄くなります。「評定3.5以上、英検2級くらい必要らしい」。塾のサイトを何本読んでも、だいたいそこで止まります。

要項を開くと、そこがかなり違います。

外国語学部の自己推薦入試は学科ごとにA・B・Cのグループに分かれていて、10グループのうち評定の条件があるのは3つだけです1。ドイツ語学科とフランス語学科には評定の条件がまったくなく、交流文化学科もAグループなら問われません。

そして、もっと意外なのがここです。英語学科も交流文化学科も、専願のグループのほうが英語資格の基準が低く、他大学と併願できるグループのほうが基準が高い1。「専願にすれば有利」という一般論が、そのまま数字になっている珍しい設計です。

この記事では、2027年度の各入試要項を読んだうえで、いまの自分の条件でどのグループに出せるかから書きます。

結論

上から順に当てはめてください。

ドイツ語かフランス語を学ぶ気があるなら、Cグループがいちばん入口が広いです。出願資格は「ドイツ語既習者(教育機関での学習、独学を問わない)」または「フランス語既習者」だけで、評定も資格も問われません。しかも他大学との併願が可能です1。ただし当日は小論文ではなくドイツ語試験・フランス語試験(100点/60分)になります。

英語の資格を持っているなら、まず交流文化学科のAグループを見てください。英検CSE2150などの基準を1つ満たせばよく、評定の条件がありません1。同じ基準で英語学科Aに出すなら、これに加えて全体3.5以上が要ります。

他大学と併願したいなら、英語学科Bか交流文化学科Bです。こちらは全体3.5以上が必要で、資格の基準も上がります(英語はCSE2200、交流文化はCSE2250)1。

部活を3年間続けてきたなら、課外活動推薦入試があります。対象は英語学科と交流文化学科です。全体3.5以上と英検CSE2000相当、学校長と所属クラブ指導教員の推薦書2通が要ります2。専願です。

ドイツ語学科・フランス語学科志望なら、10月のQ(課題探究)入試と11月の自己推薦入試を同じ学科で重ねられます。要項に「自己推薦入試又は卒業生子女・弟妹入試と併願可能(同一学科に限る)」とあります3。年内に2回受けられるのは、この2学科だけです。

基本情報

募集人員・出願資格・選考方法・配点・日程は、すべて2027年度の各入試要項の数字です。志願者数と合格者数だけは実績なので2026年度入試(2025年秋実施)を使い、比較に2025年度を出します。倍率はすべて「志願者数 ÷ 合格者数」で計算し、小数第2位を四捨五入しました。大学公表の倍率欄は受験者数を分母にしているので、行によって公表値と少しずれます。

項目 内容
学部 外国語学部(ドイツ語/英語/フランス語/交流文化の4学科)10
キャンパス 草加キャンパス(埼玉県草加市学園町1番1号)。獨協大学前駅西口より徒歩5分10
外国語学部で使える年内入試 自己推薦入試(全4学科)/課外活動推薦入試(英語・交流文化)/Q(課題探究)入試(ドイツ語・フランス語)/グローバル入試(帰国生徒ほか)12
自己推薦入試の募集人員(2027年度) ドイツ語10/英語50/フランス語10/交流文化20(計90)1
課外活動推薦入試の募集人員(2027年度) 英語若干名/交流文化若干名2
Q入試の募集人員(2027年度) ドイツ語5/フランス語Aグループ若干名・Bグループ53
配点 自己推薦・課外活動推薦とも第1試験100点+面接60点=160点12
専願・併願 グループによって違います(下の表)
学内併願 自己推薦入試は1学科のみ出願できます1
自己推薦入試の倍率(2026年度) 学部計1.6倍(志願160・合格99)4
入学検定料 35,000円(別途サービス利用料1,100円)1
初年度の学納金 1,352,800円(入学金190,000ほか)9

方式が学科ごとに違うことが、この学部のいちばんの特徴です。ドイツ語とフランス語は年内に2回、英語と交流文化は部活実績があれば2本立てです。4学科がそれぞれ別の入試構造を持っています。

4つの学科は何を学ぶ場所か

学科 何を学ぶ場所か
ドイツ語 ドイツ語圏の文化と社会を学びます。プロジェクトコースとリベラルアーツコースの2つが置かれています10
英語 高度な英語力を身につけたうえで、英語を通して世界を理解することに重心があります。学びは4つのコースに分かれます10
フランス語 フランス語圏の文化と国を学びます。フランスのブランド力を扱うコースが特色です10
交流文化 「交流する文化」をキーワードに、ツーリズム研究・社会学・文化人類学・開発学・国際関係論から学びます。英語に加えて「プラス1言語」の習得をめざします10

英語学科と交流文化学科は、どちらも英語が中心ですが向きが違います。英語学科は英語そのものを深く掘り、交流文化学科は英語を道具にして観光と地域文化を読む。この違いを書き分けられるかどうかが、学科選択の説得力です。「英語が好きだから外国語学部」は、4学科のどこに出しても成立してしまいます。

自己推薦入試のグループ構造

まずここを正確に押さえてください。外国語学部は学科ごとにグループが分かれていて、出願資格も、当日やることも、専願かどうかも変わります。

学科・グループ 学習成績の状況 資格等の条件 専願/併願
ドイツ語A 条件なし 別表A(ドイツ語系の資格)のいずれか1つ 専願
ドイツ語B 条件なし 別表B(英語)のいずれか1つ 専願
ドイツ語C 条件なし ドイツ語既習者(教育機関での学習、独学を問わない) 他大学との併願可
英語A 全体3.5以上 別表A(英語)のいずれか1つ 専願
英語B 全体3.5以上 別表B(英語)のいずれか1つ 他大学との併願可
フランス語A 条件なし 別表A(フランス語系の資格)のいずれか1つ 専願
フランス語B 条件なし 別表B(英語)のいずれか1つ 専願
フランス語C 条件なし フランス語既習者 他大学との併願可
交流文化A 条件なし 別表A(英語)のいずれか1つ 専願
交流文化B 全体3.5以上 別表B(英語)のいずれか1つ 他大学との併願可

2027年度の要項によります1。10グループのうち、評定が要るのは英語A・英語B・交流文化Bの3つだけです。「獨協の推薦は評定3.5から」という説明は、外国語学部については3割にしか当てはまりません。評定が届かないという理由でこの学部を外しているなら、ドイツ語学科・フランス語学科・交流文化学科Aを見直してください。

当日やることもグループで変わります

学科・グループ 第1試験(100点) 面接(60点)
ドイツ語A 小論文 60分 ドイツ語と日本語による面接
ドイツ語B 小論文 60分 日本語のみの面接
ドイツ語C ドイツ語試験 60分 ドイツ語と日本語による面接
英語A・B 小論文 60分 英語と日本語による面接
フランス語A 小論文 60分 フランス語と日本語による面接
フランス語B 小論文 60分 日本語のみの面接
フランス語C フランス語試験 60分 フランス語と日本語による面接
交流文化A・B 小論文 60分 英語と日本語による面接

2027年度の要項によります1。英語資格で出すドイツ語B・フランス語Bは、面接が日本語だけです。その言語をまだ話せない人に答えさせる設計にはなっていません。一方で英語学科と交流文化学科は、AでもBでも面接に英語が入ります。「英語には英語による応答を、日本語には日本語による応答を求める」と要項にあります1。資格のスコアを出せば英語のやりとりが免除される、ということはありません。

そしてCグループだけは小論文がありません。ドイツ語学科Cはドイツ語試験、フランス語学科Cはフランス語試験が100点分です1。独学でドイツ語を続けてきた人には、小論文の練習より語学の積み上げがそのまま得点になります。

英語資格は、学科とグループで基準が4段階に分かれます

ここがこの学部のいちばん細かいところです。同じ英検のスコアでも、どの学科のどのグループに出すかで通るか通らないかが変わります。

学科・グループ 英検 TEAP(R+L,W,S) TEAP CBT TOEFL iBT GTEC 4技能 TOEIC L&R+S&W IELTS ケンブリッジ
ドイツ語B・フランス語B CSE1980 220点 325点 2.5(42点) 930点 790点 4.0 140
英語A・交流文化A CSE2150 270点 505点 3.5(58点) 1055点 950点 4.5 150
英語B CSE2200 280点 550点 3.5(62点) 1115点 995点 4.5 153
交流文化B CSE2250 280点 550点 3.5(62点) 1115点 995点 4.5 153

2027年度の要項の別表A・別表Bによります1。同じ大学の同じ学部で、いちばん低い基準といちばん高い基準の差は英検CSEで270点あります。

いちばん大事なのは下2行です。英語学科も交流文化学科も、他大学と併願できるBのほうが、専願のAより基準が高く設定されています(英語はCSE2150→2200、交流文化はCSE2150→2250)。しかもBには評定3.5の条件が加わります。第一志望だと言い切れるなら、要求されるスコアは下がる。この学部はそれを表の数字でやっています。

そして、ドイツ語学科とフランス語学科のBグループは英検CSE1980です。外国語学部でいちばん低い基準がここにあります。英語の資格しか持っていない人が、ドイツ語学科やフランス語学科に出願する道が用意されているということです。入学後にゼロから始める前提の枠なので、高校でドイツ語をやっていなくても構いません。

なお、ドイツ語学科Aとフランス語学科Aは英語ではなく、その言語の資格で出します。ドイツ語学科はドイツ語技能検定試験3級/Goethe-Zertifikat A2/TestDaF TDN3以上合格/ÖSD A2に加えて、獨協大学全国高校生ドイツ語スピーチコンテストの本選出場と獨協大学「高校生のためのドイツ語入門講座」の受講修了でも出願できます。フランス語学科は実用フランス語技能検定試験3級/DELF A2/TCF 250点に加えて、高校生フランス語スケッチコンクール・高校生フランス語暗唱コンクール(いずれも東日本又は西日本)の本選出場が入ります1。コンテストの条件は「入賞」でも「合格」でもなく「本選出場」です。ただしドイツ語スピーチコンテストは要項に「2025年度まで開催」と書かれているので、これから出場して資格を取ることはできません1。独検3級も仏検3級も、高校3年間コツコツやれば十分に届く級です。

証明書の条件で落ちないために

ここは要項と出願書類のページを両方読まないと出てこない部分です。

資格は2024年4月1日以降かつ出願締切日までに取得したものだけが有効です1。高校1年生の春に取った英検は、学年によっては対象外になります。例外は大学主催のコンテスト系で、獨協大学全国高校生英語ストーリーテリングコンテスト、獨協大学全国高校生ドイツ語スピーチコンテスト、高校生フランス語スケッチコンクール・暗唱コンクール(東日本又は西日本)の本選出場者と、「高校生のためのドイツ語入門講座」の受講修了者は出願締切日から遡って3年以内です1。

提出する証明書にも指定があります。コピーで構いませんが、「インターネットで確認した成績をプリントアウトしたもの」は証明書として認められません(例外はTOEICのデジタル公式認定証、IELTSのTest Report Form、TOEFL iBTのTest Taker Score Reportの3つだけ)6。実用英語技能検定は「合格証明書」「CSEスコア証明書」「個人成績表」のいずれかのコピーです6。TEAPは同一試験日のスコアの合計点に限り、複数回の良い回を組み合わせることはできません。GTECは「OFFICIAL SCORE」のみ、TOEICは日本国内の公開テストの公式スコアのみ(IPテストは不可)、IELTSはAcademic Moduleのみです1。

TOEFL iBTには時期の条件があります。要項の基準は「3.5(58点)」のように括弧つきで書かれていて、2026年1月20日以前に受けた試験は括弧内のスコア、2026年1月21日以降に受けた試験は括弧外のスコアを満たす必要があります1。古いスコアを使うつもりなら取得日から確認してください。なおTOEFL iBTはMyBestスコアも対象になります1。これを認めない大学もあるので、TOEFLで出す人には効きます。

証明書が間に合わないときの逃げ道も用意されています。再発行などの理由で出願書類に同封できない場合は、【各種検定証明書 遅延願】という様式と、成績のわかるもの(スコア画面を印刷したものなど)を他の書類と一緒に出し、証明書が届き次第すみやかに提出します6。ここを知らずに出願そのものを諦める人が毎年います。

海外経験は、どこで効くのか

留学やホームステイそのものを加点する項目は、自己推薦入試の要項にも課外活動推薦入試の要項にもありません。得点は第1試験100点と面接60点の160点だけです1。経験の長さが点になる入試ではないことを、まず前提にしてください。そのうえで、効く場所は3つあります。

1つ目は資格のスコアです。現地で伸びた英語力を英検・TOEFL・IELTSの形に変えておけば、それがそのまま出願資格になります。この学部では資格が入場券です。「1年留学していました」は書類に書けますが、CSE2150は書類を通します。

2つ目は面接です。英語学科と交流文化学科はAもBも英語と日本語の両方、ドイツ語学科Aとフランス語学科Aもその言語と日本語の両方で面接があります1。現地で身につけた話す力が、そのまま60点の一部になります。資格スコアだけ出して話せないままだと、ここで止まります。

3つ目は小論文と志望理由書の中身です。要項の趣旨欄には、英語学科なら「特に英語の実力を重視した選抜」、フランス語学科なら「フランス語・フランス文化に強い関心と学習意欲を持つ者」という言い方が置かれています1。海外にいた話を「行きました」で終わらせず、現地で見た仕組みと日本の仕組みを並べる材料にしてください。学科の学問に接続した瞬間に、経験は志望理由になります。

海外に長くいた人には、別の入口もあります。グローバル入試(帰国生徒)です。出願資格に「日本国外に所在する日本の中学校、高等学校又は中等教育学校に相当する学校に、2年間以上継続して在籍したこと」という条件が置かれ、さらに「その学校の教育課程が、日本の法律で定められた教育課程とは異なる」ことも求められます11。日本人学校ではなく、現地校やインターナショナルスクールを想定した入口です。外国語学部は4学科とも若干名の募集で、選考は小論文100点(60分)と面接60点です。英語学科と交流文化学科は、この小論文の課題が英語で出されます。書くのは日本語です11。この2学科は面接も英語と日本語の両方です11。出願は2026年9月24日から10月2日、試験は10月24日、合格発表は10月30日です12。該当する人は、11月の自己推薦入試より先に結論が出ます。

学科とグループ別の倍率

2026年度入試の実績です。募集人員は2027年度のもので、学科単位の数字です(グループ別の内訳は公表されていません)。

学科・グループ 募集人員(2027年度) 志願者(2026年度) 合格者(2026年度) 倍率
ドイツ語A 10(学科計) 10 7 1.4倍
ドイツ語B 同上 19 10 1.9倍
ドイツ語C 同上 7 4 1.8倍
英語A 50(学科計) 22 15 1.5倍
英語B 同上 49 25 2.0倍
フランス語A 10(学科計) 1 1 1.0倍
フランス語B 同上 11 7 1.6倍
フランス語C 同上 3 2 1.5倍
交流文化A 20(学科計) 19 13 1.5倍
交流文化B 同上 19 15 1.3倍
外国語学部 計 90 160 99 1.6倍

募集人員は2027年度、志願者と合格者は2026年度の実績です14。英語学科Bの2.0倍が最も高く、募集の大きい学科ほど通りやすいわけではありません。英語学科は、募集人員50名(2027年度)に対して2026年度は志願71名(A22+B49)、合格40名でした。枠が余っている前提で出すと外します。

そして、この学部は直前の1年で明らかに締まりました。

学科 2025年度 志願/合格 倍率 2026年度 志願/合格 倍率
ドイツ語 38/32 1.2倍 36/21 1.7倍
英語 67/62 1.1倍 71/40 1.8倍
フランス語 24/21 1.1倍 15/10 1.5倍
交流文化 38/23 1.7倍 38/28 1.4倍
学部計 167/138 1.2倍 160/99 1.6倍

いずれも自己推薦入試の実績です45。英語学科は、志願者がほぼ同じ(67→71)なのに合格者が62名から40名に減りました。合格率でいうと67人中62人(9割超)から、71人中40人(6割弱)に落ちています。「去年は1.1倍だから大丈夫」は前提がずれます。一方で交流文化学科だけは逆に緩んで1.7倍から1.4倍です。倍率は出願先を選ぶ理由ではなく、油断しないための材料として見てください。

課外活動推薦入試|部活を3年続けた人の入口

対象は英語学科と交流文化学科だけです。募集人員は両学科とも若干名です2。獨協ではこれが公募制の学校推薦型選抜にあたります。出願資格は3つの条件の重ね合わせです2。

英語学科は、在学中の3年間同一の学友会体育会にある競技種目のクラブ(部)に所属し、入学後も原則4年間、同じ競技種目の団体で活動すること。履修教科全体の学習成績の状況3.5以上であること。そして英語資格の基準(英検CSE2000、TEAP230点、TEAP CBT345点、TOEFL iBT 3.0(57点)、GTEC1000点、TOEIC L&R+S&W790点、IELTS4.5、ケンブリッジ147のいずれか1つ)。

交流文化学科は、全国的に統括する組織に所属する同一のクラブ(部)におよそ3年間所属し、入学後4年間、同一の活動内容で学友会体育会もしくは文化会のクラブに在籍すること。学習成績は全体3.5以上、または外国語(英語)および国語の各教科がそれぞれ4.0以上であること。英語資格の基準は英語学科と同じです。

この2学科の違いは実質的です。英語学科は体育会の競技種目に限られますが、交流文化学科は文化会でも構いません。吹奏楽部や演劇部を3年続けてきた人は、交流文化学科なら対象に入ります。しかも交流文化学科には「英語と国語がそれぞれ4.0以上」という道があり、全体の評定が3.5に届かなくても出願できる場合があります。

選考は小論文100点(60分)と日本語による面接60点です2。自己推薦入試と違って面接に英語は入りません。専願で、学校長と所属クラブ指導教員の推薦書が2通要ります26。

年度 学科 志願者 合格者 倍率
2026年度 英語 12 10 1.2倍
2026年度 交流文化 6 6 1.0倍
2025年度 英語 8 8 1.0倍
2025年度 交流文化 7 4 1.8倍

2026年度と2025年度の実績です45。2年とも志願者は1桁から十数人で、自己推薦入試の10分の1ほどの規模です。条件を3つとも満たせる人が少ないぶん、満たせるなら外国語学部でいちばん確度の高い入口になります。

Q(課題探究)入試|ドイツ語とフランス語だけの10月枠

ドイツ語学科とフランス語学科にだけ用意された、2段階選抜の入試です。1次選考は提出課題60点です。ドイツ語学科は「ドイツ語圏について日本と比較しながら特徴を論じる」、フランス語学科は「フランス語圏に関連し経験をふまえて論理的に説明する」というテーマで、日本語3,000字程度を書きます3。2次選考はプレゼンテーションおよび面接(質疑応答含む)100点、約30分です3。

募集人員は2027年度でドイツ語学科5名、フランス語学科Aグループ(既習者)若干名、Bグループ(未習者)5名です3。2026年度の実績は、ドイツ語学科が志願19・合格12で1.6倍、フランス語学科が志願23・合格15で1.5倍でした(当時の募集人員は両学科とも若干名)4。

獨協大学を入学第一志望校とすることが条件ですが、「自己推薦入試又は卒業生子女・弟妹入試と併願可能(同一学科に限る)」と要項に書かれています3。ただし順番に注意してください。Q入試の最終合格発表は10月30日、自己推薦入試の出願締切は10月14日です13。発表より締切のほうが先に来るので、Q入試の結果を見てから自己推薦入試に出すことはできません。両方に出すなら、10月14日までに自己推薦入試の書類も投函しておいてください。3,000字の課題は9月末までに仕上げることになるので、この入試を使うなら夏休みが勝負です。

日程と、出願の落とし穴

入試 Web出願登録 書類の郵送(消印有効) 試験日 合格発表 入学手続
Q(課題探究)入試 2026年9月24日〜10月2日 同左 2次 10月24日(土) 10月30日(金)9時 10月30日〜11月9日
グローバル入試(帰国生徒) 2026年9月24日〜10月2日 同左 10月24日(土) 10月30日(金) 10月30日〜11月9日
自己推薦入試 2026年10月1日10時〜10月14日(登録は最終日17時/入金は18時まで) 10月1日〜10月14日 11月22日(日)(集合9:05) 12月3日(木)9時 12月3日〜12月14日
課外活動推薦入試 2026年10月1日10時〜11月6日 11月1日〜11月6日 11月22日(日)(集合9:05) 12月3日(木)9時 12月3日〜12月14日

2027年度の各要項によります1231112。課外活動推薦入試だけ、Web登録と郵送の期間が別物です。Web登録は10月1日から始まりますが、書類の郵送受付は11月1日から11月6日までの6日間しかありません。10月中に登録を済ませて安心していると、11月6日を過ぎて出せなくなります。逆に、推薦書2通を集める時間は10月いっぱい使えるということでもあります。

そして、最終日は17時と18時で切れます。自己推薦入試の出願期間は10月14日までですが、要項にはネット出願の登録締切が出願最終日の17時、入学検定料の入金締切が18時と書かれています1。14日の夜に登録しようとしても間に合いません。出願サイトの「マイページ」は9月24日10時から登録できるので、先に開いておいてください1。なお、病気・負傷などで受験上の配慮が必要な場合の相談は、10月23日までに入試課へ、という指定です1。

試験会場は獨協大学の構内です。別会場はありません。試験教室と面接教室の割当は、当日キャンパス内に掲示されます1。

もう1つ、出願の段階で戻れなくなる地点があります。出願サイトの案内に「インターネット出願サイトで登録後、入学検定料を支払った時点で、出願内容は確定となります。入学検定料の支払い後に志願内容の変更はできません」と書かれています7。学科とグループを選び間違えたまま支払うと、そこで固定されます。支払いボタンを押す前に、自分の評定と資格スコアをもう一度突き合わせてください。

郵送にも決まりがあります。市販の角形2号封筒に宛名ラベルを貼り、簡易書留・速達で消印有効までに送ります6。宛名ラベル左上の申請番号と、志願票の番号が同じものであることを確かめてください7。複数の入試に登録していると、違う回の志願票を入れてしまう事故が起きます。郵便局の受領書は必ず保管してください7。

出す書類は、入試によって中身が違います

入試 提出するもの
自己推薦入試 志願票/調査書1通(厳封)/資格の証明書(外国語学部Cグループを除く)/志望理由書(印刷し自筆で500字程度)/宛名ラベル
課外活動推薦入試 志願票/調査書1通(厳封)/推薦書2通/出願資格申請書(自筆)/出願基準に該当する各種証明書/自己推薦書(印刷し自筆で1000字程度)/宛名ラベル

2027年度の出願書類の案内によります6。名前が紛らわしいので気をつけてください。「自己推薦入試」で出すのは志望理由書500字、「課外活動推薦入試」で出すのが自己推薦書1000字です。どちらも印刷して自筆で記入する指定なので、パソコンで作って印刷、は通りません。

自己推薦入試の書類は軽いほうです。推薦書は要らず、調査書だけが学校への依頼になります。課外活動推薦入試は推薦書2通が要るので、受け取りまでの時間を見込んでください。ドイツ語学科Cとフランス語学科Cは、資格の証明書そのものが不要です6。

専願であることと、入学金をいつ払うか

保護者の方に関係するのはここです。

外国語学部の自己推薦入試で他大学と併願できるのは、ドイツ語C・フランス語C・英語B・交流文化Bの4グループだけです1。それ以外はすべて専願で、課外活動推薦入試もQ入試も専願です23。合格したら入学する前提の入試だということを、出願の前に家庭で共有しておいてください。

金額の話です。獨協大学の初年度の学納金は1,352,800円です9。

項目 金額
入学金 190,000円
授業料(春学期/秋学期) 420,000円/420,000円
教育充実費(春学期/秋学期) 140,000円/140,000円
諸費(春学期) 800円
父母の会年会費(春学期/秋学期) 6,000円/6,000円
学友会費・同窓会費 20,000円/10,000円
初年度 合計 1,352,800円

2024年度以降に入学した学生の学納金で、授業料と教育充実費は春学期分と秋学期分に分かれます9。

出願の時点でかかるのは入学検定料35,000円です。これに加えて、ネット出願のサービス利用料1,100円が必要です1。検定料を納めたあとに出願書類を出さなかった場合や、出願資格を満たしていなかった場合は返還を請求できますが、請求締切は2026年11月20日17時です1。

年内入試の合格者には、ここに別の条件がつきます。受験の手引きに「総合型選抜、学校推薦型選抜合格者:入学時納付金全額を一括納入いただくことが必要です」と書かれています8。分割納入が使えるのはグローバル入試・社会人入試・編入学試験の合格者だけで、自己推薦入試・課外活動推薦入試・Q入試の合格者は対象外です8。入学時納付金の内訳と金額は、合格者に公開される「入学手続要項」によるもので大学非公表です8。

入学手続の期間は、自己推薦入試と課外活動推薦入試が12月3日から12月14日の12日間、Q入試が10月30日から11月9日です123。専願なら他大学の合格を待つことはできませんし、年内入試では納入を分けることもできません。12月中旬にまとまった額が動く前提で、出願の前に金額と日付を家庭で確認しておいてください。

対策の順序

第1段階:どのグループに出せるかを確定する(高3の4月〜5月)

成績表と資格の証明書を並べるところから始めます。評定が要るのは英語A・英語B・交流文化Bの3つだけです1。資格の取得日も見てください。2024年4月1日より前に取ったものは使えません1。

到達基準: 出せるグループを全部挙げたうえで、第1候補と第2候補を、専願か併願可かまで含めて言えること。

第2段階:足りないスコアを取りにいく(高3の5月〜7月)

Cグループ以外は、すべて資格が出願条件です。交流文化学科Aなら英検CSE2150、英語学科Bなら2200、交流文化学科Bなら2250、ドイツ語学科・フランス語学科のBならCSE1980です1。目標が270点の幅で分かれているので、どこを狙うかを先に決めてから受験日程を押さえてください。

到達基準: 出願に使う証明書がそろっていて、取得日・種類ともに要項の条件を満たしていること。

第3段階:志望理由書を書く(高3の8月)

自己推薦入試は印刷して自筆で500字程度です6。500字は短いので、書きたいことを詰め込むと何も残りません。学科の学問と自分の経験が接続する一点に絞ってください。組み立て方は志望理由書の書き方にまとめました。

到達基準: 学科名を入れ替えたら成立しない文章になっていること。手書きで清書し終えていること。

第4段階:小論文と、面接で使う言語(高3の9月〜10月)

小論文は60分で100点、配点の6割以上を占めます。60分で構成を立てて書き切る練習をしてください。英語学科と交流文化学科は面接に英語が入ります1。志望理由書の内容を英語で説明できるところまで持っていってください。ドイツ語学科C・フランス語学科Cは小論文ではなくその言語の試験なので、語学の積み上げが直接得点になります。面接で見られることは総合型選抜の面接対策にまとめました。

到達基準: 小論文を60分で書き切って5分見直せること。志望理由書の中身を、英語で1分・日本語で3分、見ないで話せること。

第5段階:出願を締切の前に終える(高3の9月〜11月)

自己推薦入試は10月1日から10月14日、課外活動推薦入試は郵送受付が11月1日から11月6日です12。調査書は学校への依頼が要りますし、課外活動推薦入試なら推薦書2通も要ります。検定料を支払った時点で学科とグループが確定するので、支払いの直前に条件をもう一度確認してください7。

到達基準: 締切の3日前に、書類一式が封筒に入って完成していること。宛名ラベルと志願票の番号が一致していること。

同じ分野で読むなら

国際系の年内入試は、英語資格の基準と「その資格が出願条件なのか加点なのか」が大学ごとに違います。いま持っている証明書でどこに出せるかを先に洗い出してから、対策の時間配分を決めてください。

この3校でいちばん細かく条件が刻まれているのが獨協です。英検CSEで1,980から2,250まで4段階あり、学科とグループで通るか通らないかが変わります。手元のスコアが2,150に届いていないなら、ドイツ語学科・フランス語学科のBグループ(CSE1,980)か、神田外語の資格不要の方式か、文教の課題遂行型の3択になります。

年内入試そのものの全体像は総合型選抜のすべてにまとめてあります。


この記事は2027年度の各入学試験要項にもとづいています(志願者数・合格者数のみ2026年度入試の実績。比較として2025年度を併記。倍率は志願者数÷合格者数で算出)。最終更新: 2026年10月

出典

  1. 学科・グループ別の募集人員と出願資格、出願資格基準別表A・別表B(英語および各言語のスコア基準)、選考方法と配点、専願と他大学との併願可の別、学内併願の制限、資格の有効期間と各資格の注記、日程、ネット出願の登録締切・入金締切、入学検定料とサービス利用料・返還請求締切、試験会場、出願書類。獨協大学「2027年度 自己推薦入試要項」 https://nyushi.dokkyo.ac.jp/wp-content/uploads/2026/06/7906455e61cf581bb56ee7e742f0b895.pdf / 要項全文(全17ページ) https://www.guide.52school.com/export/sites/default/guidance/net-dokkyo/gid/pdf/dokkyo_yoko_jikosuisen.pdf ↩
  2. 対象学科と募集人員、課外活動と学習成績の状況の条件、英語資格基準、選考方法と配点、推薦の要否、専願の別、日程。獨協大学「2027年度 課外活動推薦入試要項」 https://nyushi.dokkyo.ac.jp/wp-content/uploads/2026/06/ae54d2059ea4d72e523c3735d99dae0e.pdf / 要項全文 https://www.guide.52school.com/export/sites/default/guidance/net-dokkyo/gid/pdf/dokkyo_yoko_kagai.pdf ↩
  3. 対象学科と募集人員、1次選考の提出課題(テーマと字数)と配点、2次選考のプレゼンテーションおよび面接の配点と時間、専願の別と自己推薦入試との併願可の文言、日程。獨協大学「2027年度 Q(課題探究)入試要項」 https://nyushi.dokkyo.ac.jp/wp-content/uploads/2026/06/ca141e181457198304429b724bf140a5.pdf ↩
  4. 2026年度の志願者数・受験者数・合格者数。倍率は志願者数を合格者数で割って算出。獨協大学「入試データ(2026年度)」 https://nyushi.dokkyo.ac.jp/wp-content/uploads/2026/05/dd77dccee8e3f9c018f121acc54bc6a8.pdf ↩
  5. 2025年度の志願者数・受験者数・合格者数。獨協大学「入試データ(2025年度)」 https://nyushi.dokkyo.ac.jp/wp-content/uploads/2025/05/cf4f0117817ecf57e36e214e923d8a14.pdf ↩
  6. 入試ごとの出願書類の一覧、志望理由書500字程度・自己推薦書1000字程度の自筆指定、推薦書の通数、証明書のコピーの可否と使えない証明書の指定、実用英語技能検定の証明書の種類、【各種検定証明書 遅延願】、封筒と郵送方法。獨協大学「入学試験要項・出願書類」 https://www.guide.52school.com/guidance/net-dokkyo/gid/ ↩
  7. 入学検定料の支払いによる出願内容の確定と変更不可、宛名ラベルの申請番号と志願票の番号、郵便局の受領書。獨協大学「出願方法」 https://www.guide.52school.com/guidance/net-dokkyo/how/ ↩
  8. 総合型選抜・学校推薦型選抜の日程一覧、入学時納付金の一括納入と分割納入の対象入試、Q入試の検定料。獨協大学「2027年度 受験の手引き」 https://nyushi.dokkyo.ac.jp/wp-content/uploads/2026/06/35b296dd49d7ce5ebb466a52c3df57c6.pdf ↩
  9. 初年度納入金の内訳と金額、納入時期。獨協大学「学納金、入学金その他大学が徴収する費用に関すること」 https://www.dokkyo.ac.jp/about/openinfo/activity2/payment.html ↩
  10. 学科の学びの内容、学部の所在地、最寄り駅と徒歩時間。獨協大学「外国語学部」 https://nyushi.dokkyo.ac.jp/gakubu/gaikokugo /「交流文化学科」 https://www.dokkyo.ac.jp/academics/undergraduate/foreign/tourism/ /「英語学科」 https://www.dokkyo.ac.jp/academics/undergraduate/foreign/english/ /「交通アクセス」 https://www.dokkyo.ac.jp/about/outline/access.html ↩
  11. 出願資格(日本国外の学校への在籍年数)、対象学科と募集人員、選考方法と配点、英語による小論文の指定。獨協大学「2027年度 グローバル入試(帰国生徒)要項」 https://nyushi.dokkyo.ac.jp/wp-content/uploads/2026/06/5e40a52d04ad21d8d074663beee8d02f.pdf ↩
  12. 総合型選抜・学校推薦型選抜の各方式の対象学科と日程。獨協大学「総合型・学校推薦型選抜」 https://nyushi.dokkyo.ac.jp/nyushi/gakubu-seido/system_other ↩

二神大輝|埼玉県内の学習塾で取締役・塾長。大学受験と総合型選抜の指導歴10年超。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です