長文が読めない人の英文解釈|1文を「主語・動詞・修飾」に分ける4つの手順を、例文10題で練習する

こんにちは、ふたがみです。

埼玉県内の学習塾で取締役・塾長をしていて、大学入試の英語を10年指導してきました。TESOL(英語教授法)の資格も持っています。

「単語は全部調べたのに、文の意味が分からない」。長文で時間が足りなくなる原因の1つが、この「1文ずつの停止」です。

これは単語をさらに覚えても解決しません。足りないのは、文の中の「誰が(主語)」「どうする(動詞)」を見つける手順です。

単語は分かるのに英文の意味が取れないのは、文の骨組み(主語と動詞)が見えていないからです。1文を4つの手順で「主語・動詞・修飾」に分けて記号を振る方法を、例文10題で練習できるようにまとめました。

結論|単語の問題ではなく、骨組みが見えていない

長い文でも、長いのは説明(修飾)のほうで、骨組み(主語と動詞)は短いままです。骨を先に見つければ、残りは「どこを説明しているか」を確かめるだけです。

このページでは、次の4つの手順で骨を見つけます。

手順 すること 目印
① 前置詞のかたまりを( )か〈 〉で囲む in, on, at, of, for, with など
② 動詞を探し、文の動詞とそれ以外を分ける to不定詞、be のない -ing、be も have もない過去分詞は文の動詞ではない
③ 文の動詞の前にある名詞のかたまりを主語にする かっこの外にある名詞
④ 接続詞・関係詞のかたまりを囲み、かかる先を確かめる that, what, who, when, because など

やること: 上の表をノートの最初のページに書き写し、英文を読むときは横に開いておきます。

1 記号の決まり|3種類のかっこと、S・V・O・C

かっこは、そのかたまりが文の中でどの品詞のようにはたらくかで、3種類を使い分けます。

記号 はたらき 囲むもの
〈 〉 形容詞のはたらき(名詞を説明する) 名詞の後ろにつく前置詞句・分詞・to不定詞・関係詞のかたまり
( ) 副詞のはたらき(動詞や文を説明する) 時・場所・理由などを表す前置詞句、when や because のかたまり
[ ] 名詞のはたらき(ひとかたまりで主語・目的語・補語になる) 動名詞・to不定詞・that や what のかたまり

〈 〉は名詞を説明して「どの〜?」に答えるかたまり、( )は「いつ・どこで・なぜ・どうやって」を足すかたまりです。

S は主語(〜は)、V は動詞(〜する)、O は目的語(〜を)、C は補語(主語や目的語が「何か・どんな状態か」)です。動詞の後ろの名詞は、主語と「=」で結べるなら C、結べないなら O です(My brother is a doctor. は brother=doctor なので C)。ラベルは、範囲の真ん中の上ではなく、始まりの左上に小さく書きます。

1文に振るとこうなります。

SMy friend 〈from Canada〉 Vsaid O[that she wanted to visit Kyoto (in spring)].

from Canada は friend を説明するので〈 〉、that から最後までは「〜ということ」というひとかたまりで said の目的語なので[ ]、in spring は visit に「いつ」を足すので( )です。骨組みは「My friend said that 〜.(友だちは〜と言った)」です。

やること: 3種類のかっこを、色ペンで決めて書き分けます(例: 〈 〉は青、( )は緑、[ ]は赤)。上の例文をノートに写し、同じ色で振ってみます。

2 骨組みを見つける4つの手順

4つの手順は訳す前に①から順に進めます。時制のある動詞が2つ以上ある文だけは、③の前に④をすませます。

手順① 前置詞のかたまりを( )か〈 〉で囲む

前置詞(in, on, at, of, for, with, from, to, about, during, after など)を見つけたら、後ろの名詞の終わりまでを囲みます。中に主語や文の動詞は入らないので、先に囲むと骨組みの候補が減ります。ただし、to の後ろが動詞の原形なら to不定詞(手順②)、before や after の後ろに「主語+動詞」が続くなら接続詞(手順④)なので、ここでは囲みません。

かっこの種類は、すぐ前の名詞を説明しているなら〈 〉、それ以外なら( )です。

SI Vfound Othe key 〈to the door〉 (under the sofa).

to the door は「どのかぎ?」に答えて key を説明するので〈 〉、under the sofa は「どこで?」に答えて found を説明するので( )です。

つまずきポイント: 名詞の直後の前置詞句は、名詞の説明か動詞の説明かで迷いがちです。前置詞句を指で隠し、残った名詞に「どの〜?」と聞き返したくなるなら〈 〉です。決まらなければ( )で囲んで先へ進みます。主語と文の動詞はどちらでも変わりません。なお、This book is of great use. の of great use のように、be動詞の後ろの前置詞のかたまりが補語になることもあります。

手順② 動詞を探して、文の動詞とそれ以外を分ける

囲んでいない部分から動詞を探し、「文の動詞(述語)」と「それ以外」に分けます。

形 文の動詞になる? 見分けの目印
is, was, likes, played, can go など なる 時制がある(現在・過去)か、助動詞がついている
to+動詞の原形 ならない to がついている
-ing(前に be がない) ならない is, was などがない
過去分詞(前に be も have もない) ならない 名詞のすぐ後ろにあり、後ろに目的語がない

文の動詞ではないものには波線を引き、文の動詞にだけ上に V を書きます。

目安として、1文の中の時制のある動詞の数は、かたまりの中の動詞も含めて、接続詞と関係詞の数に1を足した数になります。and, but, or は、Tom and Mary のように語と語をつないでいるときは数えません。数が合わないときは、関係詞が省略されていないかを疑います。

つまずきポイント: -ed の形は、過去形か過去分詞かで迷いやすいところです。「名詞の直後にあり、後ろに目的語がない」なら過去分詞を疑います。a letter written in English の written(書かれた)がその例です。ただし、ほかに文の動詞が見つからなければ過去形です(The baby cried. の cried)。

手順③ 文の動詞の前にある名詞のかたまりを主語にする

手順②で決めた文の動詞の前を見て、かっこの外にある名詞(I, we などの代名詞を含む)を探します。それが主語です。前に a や the、形容詞がついていれば、それも含めて主語の範囲にします。

次の3つは別扱いです。

  • 時制のある動詞が2つ以上ある文: 先に手順④でかたまりを囲みます。かたまりの外に残った動詞が文の動詞で、その前の、かっこの外の名詞が主語です(第7題・第8題・第10題)
  • 文の頭が -ing、To+動詞の原形、What で始まる文: そこから文の動詞の直前までが、[ ]で囲む主語のかたまりです(第2題・第7題)
  • There is 〜 の文と疑問文: 主語は動詞の後ろにあります。It is 〜 to … の It も本当の主語ではありません(第9題)

つまずきポイント: 動詞の直前の名詞を、そのまま主語にしてしまいがちです。The members of the tennis club practice 〜 の club は〈 〉の中なので、主語は members です(第1題)。

手順④ 接続詞・関係詞のかたまりを囲み、かかる先を確かめる

that, what, who, which, when, because, if, though などで始まるかたまりを見つけたら、そこから、カンマ、文の動詞の直前、または文の終わりまでを囲みます。かっこの種類は、かかる先を指でたどって決めます。

かたまりの始まり かかる先 かっこ
名詞の直後の who, which, that(中に足りない部分がある) すぐ前の名詞 〈 〉
動詞の目的語や主語の位置にある that, what 文の中で O や S になる [ ]
when, because, if, though, before など 文全体や動詞 ( )

when と if は、know や ask の目的語の位置にあると「いつ〜か」「〜かどうか」という[ ]になることがあります。

つまずきポイント: いちばん迷うのは that です。前に名詞があり、後ろに主語か目的語が足りないなら関係代名詞で〈 〉です。say, think, believe などの後ろで、後ろが完全な文なら「〜ということ」で[ ]です。the news that 〜 のように名詞の後ろでも、後ろが完全な文なら「〜という」と中身を説明する that で、関係代名詞ではないので[ ]で囲みます。

やること: ノートの余白に①〜④の番号を書き、1文に振るたびに、終わった手順の番号に丸をつけます。

3 例文10題で練習する

易しい順の10題です。記号を振った文を見る前に、英文だけを見て自分で振ってください。

すべてこのページのために作った文です。S・V・O・C のラベルは文全体の骨組みにだけ振っています。

第1題 前置詞のかたまりが主語の後ろにつく

英文

The members of the tennis club practice on the courts after school, even in the rain.

記号を振った文

SThe members 〈of the tennis club〉 Vpractice (on the courts) (after school), (even in the rain).

骨組み

The members practice.

訳: テニス部の部員たちは、雨の中でも、放課後にコートで練習します。

ひとこと: 主語は club ではなく members です。club が主語なら practices になるはずなので、動詞の形でも確かめられます。

第2題 動名詞のかたまりが主語になる

英文

Reading English news on your phone for ten minutes before school is a good start to the day.

記号を振った文

S[Reading English news (on your phone) (for ten minutes) (before school)] Vis Ca good start 〈to the day〉.

骨組み

Reading English news is a good start.

訳: 登校前に10分間スマホで英語のニュースを読むことは、1日のよいスタートになります。

ひとこと: 文の頭の Reading は be がないので文の動詞ではなく、「読むこと」というかたまりで主語です。文の動詞は is で、「読むこと=よいスタート」なので a good start は C です。

第3題 to不定詞が名詞を説明する

英文

Many people in this busy town do not have enough time to cook healthy meals at home.

記号を振った文

SMany people 〈in this busy town〉 Vdo not have Oenough time 〈to cook healthy meals (at home)〉.

骨組み

Many people do not have enough time.

訳: このにぎやかな町に住む多くの人は、家で健康的な食事を作る時間が十分にありません。

ひとこと: to cook は「どんな時間?」に答えて time を説明するので〈 〉です。people=time ではないので、time は C ではなく O です。

第4題 分詞が後ろから名詞を説明する

英文

The man standing at the bus stop was reading a letter written in English by his daughter.

記号を振った文

SThe man 〈standing (at the bus stop)〉 Vwas reading Oa letter 〈written (in English) (by his daughter)〉.

骨組み

The man was reading a letter.

訳: バス停に立っている男性は、娘さんが英語で書いた手紙を読んでいました。

ひとこと: standing と written は、どちらもすぐ前の名詞を説明する分詞です。前に be がついている was reading だけが文の動詞です。

第5題 関係代名詞(目的格の省略を含む)

英文

The book I borrowed from the city library tells the story of a woman who studied wild animals in Africa.

記号を振った文

SThe book 〈I borrowed (from the city library)〉 Vtells Othe story 〈of a woman 〈who studied wild animals (in Africa)〉〉.

骨組み

The book tells the story.

訳: 私が市の図書館で借りた本は、アフリカで野生動物を研究した女性の物語を描いています。

ひとこと: The book I borrowed のように、名詞のすぐ後ろに「主語+動詞」が続いたら、間に関係代名詞が省略されていると考えます。borrowed の後ろに目的語がないのが確かめの印です。時制のある動詞3つに対し、関係詞は省略分を含めて2つで、手順②の目安どおりです。

第6題 that のかたまりが目的語になる

英文

Many students believe that they need to memorize every word in a passage before they can understand it.

記号を振った文

SMany students Vbelieve O[that they need to memorize every word 〈in a passage〉 (before they can understand it)].

骨組み

Many students believe that 〜.

訳: 多くの生徒は、文章を理解できるようになる前に、その中の単語をすべて覚えなければならないと思っています。

ひとこと: believe の後ろの that は、後ろが完全な文なので「〜ということ」で、かたまり全体が believe の目的語の[ ]です。

第7題 what のかたまりが主語になる

英文

What the guide at the museum said about the old paintings was too difficult for the young children.

記号を振った文

S[What the guide 〈at the museum〉 said (about the old paintings)] Vwas Ctoo difficult (for the young children).

骨組み

What the guide said was too difficult.

訳: 博物館のガイドが古い絵について話したことは、小さな子どもたちには難しすぎました。

ひとこと: 時制のある動詞は said と was の2つ、what が1つで、手順②の目安どおりです。What から paintings までが「ガイドが言ったこと」というかたまりで、外に残る was が文の動詞です。

第8題 because のかたまりが文の頭にある

英文

Because the last train had already left the station, we had to take a taxi to the hotel near the airport.

記号を振った文

(Because the last train had already left the station), Swe Vhad to take Oa taxi (to the hotel 〈near the airport〉).

骨組み

We had to take a taxi.

訳: 最終電車がすでに駅を出てしまっていたので、私たちは空港の近くのホテルまでタクシーに乗らなければなりませんでした。

ひとこと: Because からカンマまでがひとかたまりです。時制のある動詞が2つあるので、手順③の前に( )で囲みます。主語はカンマの後ろの we です。had to take(〜しなければならなかった)はひとまとまりの動詞として扱います。

第9題 形式主語の it

英文

It is not easy to keep studying English for three hours in a quiet room after a long day at school.

記号を振った文

仮SIt Vis not Ceasy 真S[to keep studying English (for three hours) (in a quiet room) (after a long day 〈at school〉)].

骨組み

It is not easy to keep studying English.

訳: 学校で長い1日を過ごしたあとに、静かな部屋で3時間英語を勉強し続けるのは、簡単ではありません。

ひとこと: It は「それ」と訳しません。to から最後までが本当の主語で、It はその代わりです。It is 形容詞 to 〜 を見たら、to の前に縦線を引きます。

第10題 長い主語と、make+目的語+動詞の原形

英文

The simple advice that our coach gave us in the locker room before the final match made everyone on the team feel more relaxed.

記号を振った文

SThe simple advice 〈that our coach gave us (in the locker room) (before the final match)〉 Vmade Oeveryone 〈on the team〉 Cfeel more relaxed.

骨組み

The simple advice made everyone feel more relaxed.

訳: 決勝の前にコーチが更衣室でくれたシンプルな助言のおかげで、チームのみんなは前より落ち着いた気持ちになりました。

ひとこと: gave us の後ろに「何を」がないので、この that は advice を説明する関係代名詞で、かたまりは made の直前で終わります。everyone と feel は「みんなが落ち着いた気持ちになる」という主語と動詞の関係なので、feel more relaxed が C です。物が主語の make は「〜のおかげで」と訳すと自然です。

やること: 記号を振った文を紙で隠し、英文をノートに写して自分で振ります。違った題は番号に印をつけ、3日後にその題だけもう一度振ります。

4 練習の進め方|1日5文、書いて振る

練習は1日5文を目安にし、頭の中ではなく必ず紙に書いて振ります。

書く手順

  1. ノートに英文を1文、1行あけて大きめに写します
  2. 手順①から④の順に、鉛筆で記号を振ります。文の動詞の上に V、主語の左上に S を書きます
  3. 骨組みだけを、下の行に抜き出して書きます
  4. 骨組みを先に訳し、そのあと( )〈 〉[ ]の中身を足して、全体の訳を書きます

このページでは、慣れないうちは5文に30分かけてよいことにします。英文は、この記事の10題を2周したあと、英文解釈の問題集や教科書の文から選びます。

答え合わせのしかた

訳より先に骨組みを比べます。

  • 構文の図がある解答: 主語と文の動詞が同じかを見て、ずれていたら手順②〜④のどこで間違えたかを英文の横に書きます
  • 訳しかない解答: 訳の「〜は」「〜した」にあたる部分が、自分の S と V と一致しているかを見ます
  • かっこの種類が違うとき: どの単語を説明しているかを矢印で書き直します

間違えた文は印をつけて3日後に振り直し、2回続けて正しく振れたら印を消します。

長文の中で使うときは「分からない文だけ振る」

長文では、2回読んでも意味が取れない文だけに4つの手順を使います。試験中は、文の動詞に線を引いて主語に S と書くだけでも骨組みが見えます。

やること: 今日から1日5文、ノートに写して記号を振ります。長文では意味が取れなかった文にだけ印をつけ、解き終わってからその文に振ります。

5 構文が原因か分からない人、文法の単元が抜けている人へ

記号を振ろうとしても手が止まる人は、原因が構文以外にあるか、手順に必要な文法が抜けています。

単元を1つ埋めたら、その単元の例文(to不定詞は第3題、分詞は第4題、関係代名詞は第5題と第10題)をもう一度振ります。

やること: 手が止まった題の番号と、止まった手順の番号(①〜④)をノートに書き出します。理由が単語なら原因の切り分けへ、文法なら文法のやり直しへ進みます。

次に読むなら


最終更新: 2026年10月


二神大輝|埼玉県内の学習塾で取締役・塾長。大学受験と総合型選抜の指導歴10年超。

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