東洋大学 文学部 総合型選抜・学校推薦型選抜の傾向と対策|8学科で選考型が全部違います

こんにちは、ふたがみです。

東洋大学の文学部は、年内入試の選考型が学科ごとに違います。小論文だけではありません。

ディベート型。漢文型。総合問題型。論文型。プレゼンテーション型。同じ文学部の中に、5種類の選考が並んでいます。

そして史学科には専願の方式が1つもありません。

自分の学科がどれに当たるかを知らずに「文学部の総合型選抜」で調べると、やらなくていい準備をすることになります。

この記事では、8学科(+イブニングコース3学科)それぞれの入口を、2027年度の入学試験要項から書き分けます。

結論

学科によって、準備するものがまったく違います。

哲学科ならディベート。東洋思想文化学科なら漢文。教育学科なら総合問題。英米文学科なら英語資格。国際文化コミュニケーション学科ならプレゼンテーション。

そして英米文学科の学校推薦には、英語資格が必要ですがスコアの下限がありません。英検・GTEC・TEAP・IELTSのいずれかを受けて証明書を出せば要件を満たします。倍率は1.3倍でした。

基本情報

項目 内容
学部・学科 文学部 哲学科/東洋思想文化学科/日本文学文化学科/英米文学科/史学科/教育学科(人間発達専攻・初等教育専攻)/国際文化コミュニケーション学科(+イブニングコース3学科)1
キャンパス 白山キャンパス(東京都文京区)1
年内入試の方式 学科により1つ〜4つ。史学科は基礎学力テスト型のみ12
選考の型 小論文型/ディベート型/漢文型/総合問題型/論文型/プレゼンテーション型の6種類1
出願要件 学科・方式ごとに異なります。英語資格が要るのは英米文学科と国際文化コミュニケーション学科だけ1
専願・併願 AO型推薦・自己推薦・学校推薦・独立自活は専願/基礎学力テスト型は併願可12
日程(試験日) AO型・自己推薦(第1部・イブ)10月18日/学校推薦(第1部)11月22日/基礎学力テスト型 11月29日/学校推薦(イブ)12月13日12
倍率(2026年度) 専願1.0〜5.3倍/基礎学力テスト型3.1〜7.1倍3

注意が1つあります。2026年度は教育学科(人間発達専攻)にAO型推薦がありましたが、2027年度は自己推薦に変わりました。古い年度の情報で準備すると、方式そのものを間違えます。

学科・方式ごとの倍率

2026年度の実績です。

学科 方式 志願 合格 倍率
教育(人間発達) AO型推薦 ※2027年度は自己推薦に変更 32 6 5.3倍
哲 学校推薦【ディベート型】 15 3 5.0倍
哲 学校推薦【論文型】 10 2 5.0倍
教育(初等教育) AO型推薦 21 5 4.2倍
哲 自己推薦【ディベート型】 11 3 3.7倍
哲 自己推薦【小論文型】 28 8 3.5倍
教育(初等教育) 学校推薦【総合問題型】 9 4 2.3倍
国際文化コミュニケーション AO型推薦 30 14 2.1倍
日本文学文化 学校推薦【小論文型】 30 15 2.0倍
教育(人間発達) 学校推薦【総合問題型】 9 5 1.8倍
東洋思想文化 自己推薦【小論文型】 12 7 1.7倍
東洋思想文化 自己推薦【漢文型】 6 4 1.5倍
東洋思想文化 学校推薦【小論文型】 9 6 1.5倍
英米文 学校推薦【小論文型】 22 17 1.3倍

哲学科が突出して厳しいです。学校推薦は論文型・ディベート型とも5.0倍。自己推薦も3.5倍から3.7倍あります。評定も英語資格も要らないぶん、志願者が集まります。

一方で英米文学科の学校推薦は1.3倍。東洋思想文化学科も1.5倍から1.7倍です。

学科別|あなたが出せる方式

哲学科|自己推薦と学校推薦、それぞれ2つの型

文学部で選択肢がいちばん多く、そして倍率がいちばん高い学科です。

方式 型 募集 試験日 配点
自己推薦 小論文型 5名 10月18日 書類20/小論文40/面接40
自己推薦 ディベート型 5名 10月18日 書類20/ディベート40/面接40
学校推薦 論文型 5名 11月22日 書類20/論文100/面接20
学校推薦 ディベート型 5名 11月22日 書類20/ディベート100/面接20

出願資格は、自己推薦が第一志望であることのみ(評定も英語資格も不要)、学校推薦が評定3.6以上+学校長の推薦です。

自己推薦と学校推薦で、配点の重心が違います。自己推薦は小論文とディベートが40点、面接が40点で並びます。学校推薦は論文・ディベートが100点で、面接は20点です。

学校推薦を選ぶなら、書く力と話す力にすべてを賭けることになります。

ディベート型は東洋大学の中でも珍しい選考です。その場で立場を与えられて論じる練習が要ります。原稿を準備していく形ではありません。

東洋思想文化学科|漢文型があります

方式 型 募集 試験日 配点
自己推薦 小論文型 5名 10月18日 書類20/小論文40/面接40
自己推薦 漢文型 5名 10月18日 書類20/漢文40/面接40
学校推薦 小論文型 5名 11月22日 書類20/小論文40/面接40

漢文型は東洋大学の中でここだけです。漢文が得意なら、小論文で戦うより有利になります。2026年度は志願6名・合格4名の1.5倍でした。

出願資格は自己推薦が第一志望のみ、学校推薦が評定3.6以上+推薦です。

日本文学文化学科|学校推薦のみ

項目 内容
募集人員 7名
試験日 11月22日
出願資格 評定3.6以上+学校長の推薦+専願。英語資格は不要
配点 書類20/小論文40/面接40(計100)

第1部には自己推薦もAO型推薦もありません。専願で狙うなら学校推薦の1本です。2026年度は30志願・15合格で2.0倍でした。

英米文学科|英語資格が要るが、スコアの下限がありません

この記事でいちばん伝えたい学科です。

項目 内容
募集人員 10名
試験日 11月22日
出願資格 評定3.6以上+英語資格+学校長の推薦+専願
配点 書類50/小論文100/面接50(計200)

そして英語資格の条件がこうです。要項には「自身の英語能力を客観的に証明することができる者」とあり、使えるものとして実用英語技能検定・GTEC(CBTタイプ、検定版Advancedタイプ)・TEAP(4技能)・IELTSの4つが挙げられています。

スコアの下限が書かれていません。

東洋大学の他学科は、たとえば経営学部が英検1,980点以上、国際観光学部が1,800点以上と明確な基準を置いています。英米文学科にはその数字がありません。

条件として書かれているのは有効期限だけです。英検は2024年11月以降に1級・準1級・2級のいずれかを受験したもの、GTEC・TEAP・IELTSは過去2年以内。

つまり、英検2級を受けて証明書が出せれば要件を満たします。合否も、スコアの高さも問われません。

そのうえで倍率は1.3倍(22志願・17合格)。評定3.6があるなら、文学部でいちばん現実的な入口です。

配点は小論文100点が最大です。書類50点・面接50点なので、小論文が主戦場になります。

史学科|専願の方式がありません

AO型推薦も自己推薦も学校推薦も実施していません。

年内入試の選択肢は11月29日の基礎学力テスト型だけです。2026年度の実績は志願514・合格109で4.7倍でした。

史学科を志望しているなら、志望理由書やディベートの準備は要りません。国語・英語(または数学)の学力と、事前課題の小論文に一本化してください。

教育学科(人間発達専攻)|自己推薦と学校推薦

方式 募集 試験日 出願資格 配点
自己推薦 5名 10月18日 第一志望のみ(評定・英語資格ともに不要) 書類10/小論文60/面接30
学校推薦【総合問題型】 5名 11月22日 評定3.6以上+推薦 書類10/総合問題60/面接30

2026年度はAO型推薦でしたが、2027年度は自己推薦に変わりました。プレゼンテーションではなく小論文になります。古い対策記事に注意してください。

学校推薦は総合問題型です。小論文ではありません。

教育学科(初等教育専攻)|AO型推薦と学校推薦

方式 募集 試験日 出願資格 配点
AO型推薦 3名 10月18日 第一志望のみ(評定・英語資格ともに不要) 書類100/プレゼンテーション・質疑応答100
学校推薦【総合問題型】 3名 11月22日 評定3.6以上+推薦 書類10/総合問題60/面接30

AO型推薦では、出願時に課題論文を提出します。1,800字以上2,000字以内で、ワープロソフトを使いA4用紙横書き・1ページ40字×30行という指定です。図表がある場合はA4用紙1枚の添付が認められます。

あわせてレジュメシートに、課題論文の要旨と「初等教育専攻、特に往還型教育実習で学びたいこと」を自筆(黒ボールペン)で記入します。課題論文・レジュメシートは3部、プレゼンテーション用資料は3部提出します。

評定も英語資格も要りません。そのかわり、出願の時点で2,000字の論文とプレゼン資料が必要です。夏の作業になります。

国際文化コミュニケーション学科|AO型推薦のみ

項目 内容
募集人員 5名
試験日 10月18日
出願資格 第一志望であること+英語資格
配点 書類100/プレゼンテーション・質疑応答100(計200)

学校推薦はありません。専願で狙うならAO型推薦の1本です。

英語資格は次のいずれかです。

試験 必要なスコア
実用英語技能検定 1,800点以上
GTEC(CBTタイプ、検定版Advancedタイプ) 840点以上
TEAP(4技能) 195点以上
IELTS 4.5以上

英検1,800は2級の合格ラインより下です。2級に不合格でもCSEスコアが届いていれば出願できます。英検は2024年10月以降の受験分が対象です。

2026年度は30志願・14合格で2.1倍でした。

イブニングコース(東洋思想文化・日本文学文化・教育)

学科 自己推薦 学校推薦 独立自活
東洋思想文化学科 小論文型3名/漢文型3名 3名 1名
日本文学文化学科 5名 5名 1名
教育学科 4名 4名 1名

自己推薦は評定も英語資格も不要、学校推薦は評定3.0以上、独立自活は評定4.3以上です。

配点は東洋思想文化・日本文学文化が書類20/小論文40/面接40、教育学科が書類10/小論文60/面接30です。

2026年度は東洋思想文化【小論文型】が2志願・2合格、日本文学文化が9志願・9合格、教育が9志願・5合格でした。第1部と比べて、入口が大きく開いています。

要項には英語の証明書を出す欄がありますが、これは任意提出で出願の条件ではありません。

基礎学力テスト型入試

一般入試と併願できる唯一の方式で、8学科すべてで実施しています。

学科別・配点パターン別の実績

2026年度の実績です。満点は均等配点が250点、それ以外が350点です(いずれも調査書30点と事前課題小論文20点を含みます)。

学科 配点パターン 志願 合格 倍率 合格最低得点
哲 均等 173 27 6.4倍 185.6
哲 最高得点重視 143 25 5.7倍 273.4
哲 英語重視 49 9 5.4倍 290.4
東洋思想文化 均等 225 46 4.9倍 178.2
東洋思想文化 最高得点重視 85 18 4.7倍 266.2
東洋思想文化 英語重視 82 16 5.1倍 280.8
日本文学文化 均等 213 46 4.6倍 182.0
日本文学文化 最高得点重視 107 31 3.5倍 270.2
日本文学文化 国語重視 98 21 4.7倍 255.4
英米文 均等 217 57 3.8倍 174.4
英米文 最高得点重視 121 28 4.3倍 274.4
英米文 英語重視 79 23 3.4倍 278.8
史 均等 308 62 5.0倍 180.4
史 最高得点重視 206 47 4.4倍 272.0
教育(人間発達) 均等 181 57 3.2倍 174.2
教育(人間発達) 最高得点重視 90 29 3.1倍 266.4
教育(初等教育) 均等 120 17 7.1倍 180.0
教育(初等教育) 最高得点重視 76 20 3.8倍 261.6
国際文化コミュニケーション 均等 188 37 5.1倍 178.2
国際文化コミュニケーション 最高得点重視 134 26 5.2倍 278.8
国際文化コミュニケーション 英語重視 106 27 3.9倍 288.4

教育学科(人間発達専攻)が3.1倍から3.2倍で、文学部でいちばん通りやすい枠です。

そして同じ教育学科でも、初等教育専攻の均等配点は7.1倍。文学部で最も厳しい組み合わせです。専攻が違うだけで2倍以上の差があります。

英米文学科の英語重視は3.4倍。英語が得意なら、ここも狙えます。

日本文学文化学科は、国語重視より最高得点重視のほうが通りやすいという逆転が起きています(3.5倍と4.7倍)。国語で稼ぐつもりでも、最高得点重視のほうが有利になる場合があります。

得点率は均等配点で70%から74%、それ以外で75%から83%でした。

事前課題小論文に注意

小論文は当日書きません。インターネット出願の登録時に入力します。小論文課題の入力が終わらないと、出願登録そのものが完了しません。

出願期間は10月29日から11月4日までの7日間です。

専願と基礎学力テスト型は併願できません

10月18日のAO型推薦・自己推薦に出願した人は、基礎学力テスト型を受けられません。ただし10月18日で不合格だった場合のみ、出願・受験ができます。

11月22日・12月13日の方式に出願した場合は、受けられません。逆に基礎学力テスト型を受けた場合、これらの専願方式には出願できません。

文学部で取れる道はこうなります。

道 組み立て 使える学科
A 10月18日の自己推薦・AO型推薦 → 不合格なら11月29日の基礎学力テスト型 哲/東洋思想文化/教育(人間発達)/教育(初等教育)/国際文化コミュニケーション/イブ3学科
B 11月22日の学校推薦だけ 哲/東洋思想文化/日本文学文化/英米文/教育(両専攻)
C 11月29日の基礎学力テスト型だけ 8学科すべて(史学科はこれのみ)

Aの道が使えるのは10月18日に出す学科だけです。日本文学文化学科と英米文学科には、この道がありません。

日程

方式 出願期間 試験日 合格発表 入学手続締切
AO型推薦・自己推薦 9月7日〜9月10日 10月18日(日) 11月2日(月) 11月13日(金)
学校推薦(第1部)・独立自活 11月2日〜11月5日 11月22日(日) 12月1日(火) 12月11日(金)
基礎学力テスト型 10月29日〜11月4日 11月29日(日) 12月14日(月) 第1次 12月18日/第2次 2月26日
学校推薦(イブニングコース) 11月27日〜12月2日 12月13日(日) 1月8日(金) 1月14日(木)

出願期間は4日から7日しかありません。インターネット登録に加えて、検定料の支払いと出願書類の郵送(消印有効)が期間内に必要です。

入学金をいつ払うことになるか

保護者の方が気にされるのはここだと思います。方式で大きく変わります。

専願の方式は、AO型・自己推薦が11月13日、学校推薦が12月11日、イブニングコースが1月14日が入学手続の締切です。いずれも一般入試の結果を待つことはできません。

基礎学力テスト型だけは、入学手続が第1次12月18日・第2次2月26日の2段階です。第2次の2月26日まで待てます。一般入試の結果を見てから納入を決められます。

史学科は基礎学力テスト型しかないので、判断を2月まで残せるということでもあります。

対策の順序

第1段階:学科と選考の型を確定する(高3の春)

文学部は選考の型が6種類あります。自分の学科がどれかを先に確定してください。ディベートの練習が要る学科と、漢文の練習が要る学科と、何も要らない学科があります。

史学科には専願がありません。ここを知らずに志望理由書の準備を始めると、時間を無駄にします。

到達基準: 出願する学科・方式・選考の型が、名前で言えること。

第2段階:英語資格を取りにいく(英米文・国際文化コミュニケーションを狙うなら・高3の夏まで)

国際文化コミュニケーション学科は英検CSE 1,800が必要です。

英米文学科はスコアの下限がありません。英検・GTEC・TEAP・IELTSのいずれかを受けて、有効期限内の証明書が出せれば要件を満たします。まず1回受けてください。

それ以外の学科に英語資格は要りません。

到達基準: 使えるスコアの証明書が手元にあること。

第3段階:型ごとの練習に入る(高3の夏)

  • ディベート型(哲): その場で立場を与えられて論じます。原稿は作れません。論点を素早く整理する練習を
  • 漢文型(東洋思想文化): 漢文の読解力がそのまま点になります
  • 総合問題型(教育の両専攻): 小論文ではありません。過去の出題形式を確認してください
  • 論文型(哲の学校推薦): 配点100点。書く量が多くなります
  • プレゼンテーション型(教育・初等教育、国際文化コミュニケーション): 出願時に資料を提出します
  • 小論文型: 東洋思想文化・日本文学文化・英米文・イブ3学科

到達基準: 自分の型で、時間を計って1回通していること。

第4段階:出願書類を仕上げる(9月または10月)

教育学科(初等教育専攻)のAO型推薦は、出願時に1,800〜2,000字の課題論文が必要です。レジュメシートは自筆。提出は3部ずつ。9月7日の出願開始までに書き上げてください。

学校推薦の様式1は志望理由です。学科名を入れ替えたら成立しない内容にしてください。

到達基準: 出願開始日の1週間前に、書類が完成していること。

第5段階:基礎学力テスト型に回るなら、事前課題を先に書く(10月)

出願登録の時点で小論文の入力が必要です。出願期間に入ってから考え始めると間に合いません。

到達基準: 出願開始日までに事前課題の下書きがあること。

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この記事は2027年度入学試験要項にもとづいています。最終更新: 2026年9月

出典

  1. 募集人員・出願資格・評定と英語資格の基準・選考の型と配点・課題論文の指定・日程。東洋大学「2027年度 総合型選抜・学校推薦型選抜(専願のみ)入学試験要項」https://www.toyo.ac.jp/nyushi/content/dam/toyowebstyle/admission/admission-data/requirements-special/public-recruitment_entry-exam_2027.pdf ↩
  2. 基礎学力テスト型の出願資格・併願制限・配点パターン・日程。東洋大学「2027年度 総合型選抜 基礎学力テスト型入試(公募制・併願可)入学試験要項」https://www.toyo.ac.jp/nyushi/content/dam/toyowebstyle/admission/admission-data/achievement-test/achievement-test_entry-exam_2027.pdf ↩
  3. 2026年度の志願者数・合格者数・合格最低得点。東洋大学「2026年度 入学試験 入試結果」https://www.toyo.ac.jp/nyushi/content/dam/toyowebstyle/admission/past-exam/toyo2026-nyushikekka.pdf ↩

二神大輝|埼玉県内の学習塾で取締役・塾長。大学受験と総合型選抜の指導歴10年超。

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