東洋大学 理工学部 総合型選抜・学校推薦型選抜の傾向と対策|文系より倍率が2分の1です

こんにちは、ふたがみです。

東洋大学の理工学部を年内入試で考えている人に、まず数字を見てもらいます。

学部 基礎学力テスト型の倍率(2026年度)
文学部 4.5倍
経済学部 5.6倍
経営学部 5.7倍
社会学部 5.1倍
理工学部 2.2倍

理工学部だけ、倍率が半分以下です。

そして学校推薦はもっと極端です。2026年度は機械工2人中2人、電気電子情報工2人中2人、応用化6人中6人が合格しています。

理由ははっきりしています。理系学部は年内入試の志願者が少ないからです。文系学部が1学科あたり数百人集まるのに対し、理工学部は数人から数十人です。

東洋の理工を志望しているなら、年内入試を使わない理由がほとんどありません。この記事では、5学科それぞれの入口を2027年度の入学試験要項から書き分けます。

結論

理工学部は、学科によって使える方式が違います。

学科 AO型推薦 学校推薦
機械工学科 1名 総合問題型4名
電気電子情報工学科 なし 小論文型5名
応用化学科 なし 小論文型10名
都市環境デザイン学科 4名 小論文型3名
建築学科 10名 なし

建築学科はAO型推薦だけ、電気電子情報工学科と応用化学科は学校推薦だけです。

そしてAO型推薦には評定の要件も英語資格もありません。建築学科の10名は、理工学部でいちばん大きい専願枠です。

基本情報

項目 内容
学部・学科 理工学部 機械工学科/電気電子情報工学科/応用化学科/都市環境デザイン学科/建築学科1
キャンパス 川越キャンパス(埼玉県川越市)1
年内入試の方式 学科により1つ〜3つ(AO型推薦/学校推薦/基礎学力テスト型)。自己推薦は実施なし12
募集人員 AO型推薦 機械工1名・都市環境デザイン4名・建築10名/学校推薦 機械工4名・電気電子情報工5名・応用化10名・都市環境デザイン3名1
出願要件 AO型推薦は評定も英語資格も不要/学校推薦は評定3.6以上+学校長の推薦+専願。英語資格はどの方式でも不要1
専願・併願 AO型推薦・学校推薦は専願/基礎学力テスト型は併願可12
日程(試験日) AO型推薦 10月18日/学校推薦 11月22日/基礎学力テスト型 11月29日12
倍率(2026年度) AO型推薦1.3〜3.0倍/学校推薦1.0〜1.3倍/基礎学力テスト型1.6〜2.9倍3

理工学部では、どの方式でも英語資格が要りません。文学部の英米文学科や経営学部のように英検を求められることはありません。

学科・方式ごとの倍率

2026年度の実績です。

学科 方式 志願 合格 倍率
建築 AO型推薦 18 6 3.0倍
都市環境デザイン AO型推薦 10 6 1.7倍
機械工 AO型推薦 4 3 1.3倍
都市環境デザイン 学校推薦【小論文型】 4 3 1.3倍
機械工 学校推薦【総合問題型】 2 2 1.0倍
電気電子情報工 学校推薦【小論文型】 2 2 1.0倍
応用化 学校推薦【小論文型】 6 6 1.0倍
都市環境デザイン 基礎学力テスト型 164 57 2.9倍
機械工 基礎学力テスト型 273 116 2.4倍
電気電子情報工 基礎学力テスト型 208 85 2.4倍
建築 基礎学力テスト型 257 110 2.3倍
応用化 基礎学力テスト型 211 131 1.6倍

学校推薦は3学科で全員合格です。機械工・電気電子情報工・応用化は、出願した人がそのまま通っています。

ただし志願者が2人から6人という規模です。「誰でも受かる」ではなく「そもそも出願する人が少ない」と読んでください。評定3.6と学校長の推薦という条件が、先に人を絞っています。

AO型推薦では建築学科だけが3.0倍と、やや高くなります。募集10名に対して志願18名。理工学部の中では人気の枠です。

学科別|あなたが出せる方式

機械工学科|AO型推薦と学校推薦

方式 募集 試験日 出願資格 配点
AO型推薦 1名 10月18日 第一志望のみ(評定・英語資格ともに不要) 書類100/質疑応答・面接100(口頭試問を含む)/小論文100
学校推薦【総合問題型】 4名 11月22日 評定3.6以上+推薦 書類100/総合問題100/面接100

AO型推薦の募集は1名です。理工学部でいちばん小さい枠になります。

学校推薦は総合問題型で、小論文ではありません。理工学部で総合問題型を実施しているのは機械工学科だけです。

電気電子情報工学科|学校推薦のみ

項目 内容
募集人員 5名
試験日 11月22日
出願資格 評定3.6以上+学校長の推薦+専願
配点 書類100/小論文100/面接100(口頭試問あり)計300

AO型推薦はありません。専願で狙うなら学校推薦の1本です。

面接に口頭試問が含まれます。志望理由を話すだけでは終わりません。理科や数学の基礎を口頭で問われる形になります。

応用化学科|学校推薦のみ・募集10名

項目 内容
募集人員 10名
試験日 11月22日
出願資格 評定3.6以上+学校長の推薦+専願
配点 書類100/小論文100/面接100(口頭試問あり)計300

理工学部の学校推薦でいちばん大きい枠です。2026年度は6人が出願して6人全員が合格しました。

そして基礎学力テスト型も1.6倍と、理工学部で最も通りやすい学科です。応用化学科は、年内入試のどのルートでも入りやすいという結果になっています。

都市環境デザイン学科|AO型推薦と学校推薦

方式 募集 試験日 出願資格 配点
AO型推薦 4名 10月18日 第一志望のみ(評定・英語資格ともに不要) 書類100/質疑応答・面接100(口頭試問を含む)/小論文100
学校推薦【小論文型】 3名 11月22日 評定3.6以上+推薦 書類100/小論文100/面接100(口頭試問あり)

両方に出せる学科です。評定3.6に届いていないなら10月18日のAO型推薦、届いていて推薦が取れるなら11月22日の学校推薦を選べます。

建築学科|AO型推薦のみ・募集10名

項目 内容
募集人員 10名
試験日 10月18日
出願資格 第一志望であることのみ。評定も英語資格も不要
配点 書類100/質疑応答・面接100/小論文100(計300)

学校推薦はありません。専願で狙うならAO型推薦の1本です。

評定の要件がありません。東洋大学の理工学部で、いちばん大きい専願枠(10名)に、評定なしで出願できます。

そのぶん志願者が集まり、2026年度は3.0倍でした。理工学部の専願方式では最も高い倍率です。

基礎学力テスト型入試

一般入試と併願できる唯一の方式で、5学科すべてで実施しています。

学科別・配点パターン別の実績

2026年度の実績です。満点は均等配点が250点、それ以外が350点です(いずれも調査書30点と事前課題小論文20点を含みます)。

学科 配点パターン 志願 合格 倍率 合格最低得点
機械工 均等 177 75 2.4倍 171.8
機械工 数学重視 96 41 2.3倍 270.4
電気電子情報工 均等 120 49 2.4倍 185.6
電気電子情報工 最高得点重視 88 36 2.4倍 278.4
応用化 均等 115 72 1.6倍 163.4
応用化 最高得点重視 96 59 1.6倍 252.2
都市環境デザイン 均等 96 33 2.9倍 184.0
都市環境デザイン 最高得点重視 68 24 2.8倍 284.0
建築 均等 138 60 2.3倍 164.6
建築 最高得点重視 119 50 2.4倍 262.4

応用化学科の1.6倍が、東洋大学全体でも最も低い部類です。合格最低得点も163.4点(250点満点で65.4%)と、他学部より低くなっています。

そして機械工学科では数学重視が選べます。理工学部で数学重視を実施しているのは機械工学科だけです。

得点率で見ると、均等配点は65%から74%、最高得点重視・数学重視は72%から81%でした。文系学部(70%から84%)よりやや低めです。

事前課題小論文に注意

小論文は当日書きません。インターネット出願の登録時に入力します。小論文課題の入力が終わらないと、出願登録そのものが完了しません。

出願期間は10月29日から11月4日までの7日間です。

専願と基礎学力テスト型は併願できません

10月18日のAO型推薦に出願した人は、基礎学力テスト型を受けられません。ただし10月18日で不合格だった場合のみ、出願・受験ができます。

11月22日の学校推薦に出願した場合は、受けられません。逆に基礎学力テスト型を受けた場合、これらの専願方式には出願できません。

理工学部で取れる道はこうなります。

道 組み立て 使える学科
A 10月18日のAO型推薦 → 不合格なら11月29日の基礎学力テスト型 機械工/都市環境デザイン/建築
B 11月22日の学校推薦だけ 機械工/電気電子情報工/応用化/都市環境デザイン
C 11月29日の基礎学力テスト型だけ 5学科すべて

建築学科を志望するなら、Aの道が使えます。AO型推薦(3.0倍)で落ちても、基礎学力テスト型(2.3倍)に回れます。2回受けられるということです。

ただし基礎学力テスト型の出願は10月29日から11月4日で、AO型推薦の合格発表(11月2日)とほぼ重なります。発表を待ってから動くなら、猶予は2日です。事前課題の小論文は先に書いておいてください。

日程

方式 出願期間 試験日 合格発表 入学手続締切
AO型推薦 9月7日〜9月10日 10月18日(日) 11月2日(月) 11月13日(金)
学校推薦 11月2日〜11月5日 11月22日(日) 12月1日(火) 12月11日(金)
基礎学力テスト型 10月29日〜11月4日 11月29日(日) 12月14日(月) 第1次 12月18日/第2次 2月26日

出願期間は4日から7日しかありません。インターネット登録に加えて、検定料の支払いと出願書類の郵送(消印有効)が期間内に必要です。

入学金をいつ払うことになるか

保護者の方が気にされるのはここだと思います。方式で大きく変わります。

AO型推薦は11月13日、学校推薦は12月11日が入学手続の締切です。どちらも専願なので、一般入試の結果を待つことはできません。年内に納入することになります。

基礎学力テスト型だけは、入学手続が第1次12月18日・第2次2月26日の2段階です。第2次の2月26日まで待てます。国公立の前期日程の結果は間に合いませんが、私大の一般入試の結果は見てから決められます。

理系は受験校が多くなりがちです。「年内に決めきるか、2月まで判断を残すか」を、家庭で先に話しておいてください。

対策の順序

第1段階:学科で使える方式を確認する(高3の春)

建築学科はAO型推薦だけ、電気電子情報工学科と応用化学科は学校推薦だけです。ここを取り違えると、出願の機会そのものを逃します。

到達基準: 出願する方式と試験日が、名前で言えること。

第2段階:評定を確認する(高3の6月まで)

学校推薦は評定3.6以上が必要です。届いていないなら、AO型推薦がある学科(機械工・都市環境デザイン・建築)か、基礎学力テスト型に絞られます。

英語資格はどの方式でも要りません。英検を取りにいく必要はありません。

到達基準: 出願できる方式が、評定の数字で確定していること。

第3段階:志望理由を書く(高3の夏休み)

書類選考が100点、配点の3分の1です。

理工学部の5学科は、学ぶ内容がはっきり違います。「ものづくりがしたい」では通りません。その学科で扱う対象と、自分が解きたい課題を結びつけてください。

到達基準: 学科名を入れ替えたら成立しない志望理由になっていること。

第4段階:口頭試問に備える(高3の秋)

理工学部は、AO型推薦・学校推薦とも面接に口頭試問が入ります。(機械工・都市環境デザインのAO型、電気電子情報工・応用化・都市環境デザインの学校推薦)

志望理由を話す練習だけでは足りません。高校の数学と理科の基礎を、口で説明できる状態にしてください。教科書の定義や原理を、自分の言葉で言い直す練習が効きます。

到達基準: 志望学科に関係する高校の単元を1つ選び、3分で説明できること。

第5段階:小論文と総合問題(高3の秋から冬)

AO型推薦・学校推薦とも、小論文または総合問題が100点あります。機械工学科の学校推薦だけが総合問題型です。

到達基準: 理系のテーマで800字を60分で書き切れること。

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この記事は2027年度入学試験要項にもとづいています。最終更新: 2026年9月

出典

  1. 募集人員・出願資格・配点・口頭試問の有無・日程。東洋大学「2027年度 総合型選抜・学校推薦型選抜(専願のみ)入学試験要項」https://www.toyo.ac.jp/nyushi/content/dam/toyowebstyle/admission/admission-data/requirements-special/public-recruitment_entry-exam_2027.pdf ↩
  2. 基礎学力テスト型の出願資格・併願制限・配点パターン・日程。東洋大学「2027年度 総合型選抜 基礎学力テスト型入試(公募制・併願可)入学試験要項」https://www.toyo.ac.jp/nyushi/content/dam/toyowebstyle/admission/admission-data/achievement-test/achievement-test_entry-exam_2027.pdf ↩
  3. 2026年度の志願者数・合格者数・合格最低得点。東洋大学「2026年度 入学試験 入試結果」https://www.toyo.ac.jp/nyushi/content/dam/toyowebstyle/admission/past-exam/toyo2026-nyushikekka.pdf ↩

二神大輝|埼玉県内の学習塾で取締役・塾長。大学受験と総合型選抜の指導歴10年超。

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