総合型選抜で受かる人・落ちる人|指導歴10年で見えた合否の分かれ目

こんにちは、ふたがみです。

総合型選抜で受かる人・落ちる人|指導歴10年で見えた合否の分かれ目

「総合型選抜って、どんな人が受かるの? 自分は向いてる?」。この不安を抱えたまま準備を始める人、毎年たくさんいます。

この記事では、僕が大学入試指導10年で見てきた、受かる人と落ちる人のはっきりした傾向をお伝えします。

結論を先に言うと、分かれ目は才能でも評定でもなく、準備段階での「動き方」です。

総合型選抜は「おいしい入試」ではない

総合型選抜(旧AO入試)の受験者は増え続けています。内申を見られない(または重視されない)こと、取り組み次第で逆転を狙えること。このあたりの「おいしさ」が火付け役になっているのは間違いないと思います。

ですが、やはり難関大や有名大学はそう簡単には合格できません。課題の難易度はもちろん、求められるハードルは高いです。「筆記試験がないぶん楽」と思って入ってくる人から順に落ちていく、というのが僕の実感です。

入試全体の仕組みは総合型選抜のすべてにまとめたので、全体像が曖昧な人はそちらを先に読んでみてください。

では、どんな人が合格しやすいのか。これまで見てきた傾向をお伝えします。

受かる人①:1聞いて10行動する人

これ、本当に大事なんです。言われたことだけをやる人は厳しいです。

なぜなら、いくらサポートを受けて高いクオリティの課題を提出しても、面接で見抜かれてしまうからです。

書類は他人の手を借りて磨けても、面接で話す言葉と思考の深さはごまかせません。「この資料、誰が作ったの?」という違和感は、面接官には必ず伝わります(見抜かれ方の詳細は面接記事で書きました)。

だから、受かるのは逆のタイプです。ひとつアドバイスをもらったら、自分で考えて、調べて、工夫して、頭と手を動かしまくります。1聞いて10行動する。

そうやって準備段階で知識と経験を積んだ人は、書類にも面接にも「本人の厚み」が出ます。それが合格に近づく唯一のルートだと思っています。

受かる人②:親にやってもらおうと思わない人

耳が痛い話かもしれませんが、書かせてください。

お子さんの受験が心配な保護者の気持ちは、痛いほどわかります。書類の下書きを直してあげたくなりますし、大学研究を代わりに進めてあげたくもなりますよね。しかし、助け舟は出さないでください

総合型選抜は主体性が問われる入試です。にも関わらず「やってもらう」という意識の人が、合格できるでしょうか。

書類の言葉が親の言葉になっている出願を、僕は何度も見てきました。そして面接は本人ひとりで受けます。借り物の言葉は、そこで剥がれてしまうんですよね。

受験生本人に言いたいのはシンプルで、「自分の受験の主導権を自分で握ろう」ということです。募集要項を自分で読みましょう。スケジュールも自分で管理しましょう。そこからもう選考は始まっていると思っていいです。

落ちる人:表面的な大学研究で挑む人

一方で、落ちる人の典型パターンもはっきりしています。大学のパンフレットやHPだけを見て、志望理由にこう書く人です。

  • 受けたい授業がある
  • 面白そうなゼミがある
  • アドミッションポリシーに共感した
  • サポートが手厚い

それでは、合格できません。なぜなら、大学側の気持ちに立って考えられていないからです。

面接官からすれば、パンフレットやHPに載せているのは大学の「売り」なわけで、みんなが良いと思うのは当然です。つまりその共感は、きみとその大学のマッチングを何も証明していません。

そして大学側は、受験生がどこの情報までアクセスして調べているのかまで見抜いてきます。

表面的な情報で挑むということは、RPGで初期装備のままラスボスに挑むくらい無謀なことです。装備を整えましょう。

受かる人③:教授の本・論文まで調べる人

じゃあ、装備を整えるとはどういうことか。

興味領域がかぶる教授を調べます。その人の本を読む、論文を読む、記事を探す。そして「そこで学ぶことが社会に出てどう生きるのか」までイメージして、自分は何を成し遂げたいのかを具体的に語れるようにします。

ここまで潜っている受験生は、正直かなり少ないです。だからこそ、そこまでやった人の志望理由は一発でわかりますし、大学の求めるものとガシッとマッチングしていれば、当然「ほしい!」と思われます。

この深掘りを志望理由書に落とす手順は、刺さる志望理由書の書き方で詳しく書きました。

補足:第三者をうまく頼るのも「主体性」のうち

最後にひとつ現実的な話を。学校の先生に添削をお願いすると、返ってくるのが3週間後、なんてことはザラにあります。

先生をサボりと責めるのは酷で、受け持つ生徒数に対して先生の数が限られているからです。

だから、信頼できる第三者を自分から捕まえて壁打ち相手にするのは、依存ではなくむしろ主体性の発揮だと僕は思っています。先生でも、卒業した先輩でも、外部の指導者でもいいです。

①②と矛盾はしません。「代わりにやってもらう」のはNGで、「フィードバックをもらって自分で直す」のは受かる人の動き方です。

まとめ|総合型選抜で受かる人の条件

  • 総合型選抜は「おいしい入試」ではない。難関大のハードルは高い
  • 受かる人は1聞いて10行動する人。準備段階の厚みは面接でそのまま出る
  • 親にやってもらおうと思わないこと。主体性が問われる入試で「やってもらう」意識は致命傷
  • パンフレットの「売り」への共感で書くのは、RPGの初期装備でラスボスに挑むようなもの
  • 受かる人は教授の本・論文まで調べて、学びが社会でどう生きるかまで語れる

ここまで読んでくれた人なら、きっと意欲的な人のはずです。まずは今日、志望大学の教授を一人調べるところから動き出してみてください。

総合型選抜の準備は、一人で抱え込むと判断に迷う場面が多いです。僕は個人の活動として、少人数だけオンラインでの伴走を続けています。

ご相談はきみだけ塾 公式LINEにて(受け入れ人数に限りあり)。